マギ〜銀色のルフ〜短編集 2

【学パロ】貴方的人別所懐論 2 ページ24

「スパルトス」

「先生兼お世話になってる陰が薄い知り合い」

「他にはぁ？」

「ほかぁ？ んん、穏やかなおにーさん、的な？」

「なるほどなるほどぉ。ドラコーンは？」

「厳格そうだけど……雰囲気がパパだよね」

「パパなの？ お父さんじゃなくて？」

「あれはお父さんっていうよりパパでしょ。パパ〜」

笑いながら聞くピスティに肩を竦めて答える。パパ〜の音はちょっと高くしてみた。

「えぇ〜、ヤムは？」

「おねーさん」

「おねーさん」

「そっ。お姉さんじゃなくて、おねーさん。化学にしか興味示さないけど優しいとこもあるし教え方も上手なおねーさん」

「へぇ……。シャルルカンは？」

「ウザ絡みしてくるチャラい先輩的な。いい人だなとは思うけど。あとさっさとヤムライハに告ればいい」

「あぁ〜、わかるぅ」

うんうん、と頷く彼女に、ね？ と首を傾げる。ああそういえば。

「ピスティにとっては？ シャルルカンってどんなやつ？」

「え、私？ う〜ん……なんだろう……。同期？ 友達？ ……あ、弟。弟みたいな飲み友達！」

「シャルルカンの方が歳上なのでは？」

「関係ない。頭の作りが同じな気がする」

「さいですか」

即答で答えられ、あははと苦笑いが溢れる。まあ、そうだよなぁ。

「んー、ヒナホホ」

「面倒見が豪快そうだよね。雰囲気としては……親戚のおじさんかお父さん」

「パパじゃなくて？」

「パパじゃなくて」

ヒナホホの豪快さはパパなんて可愛い音じゃないだろ。いや、パパ……無いな。

「じゃあじゃあ〜…………私は！？」

「ロリビッチ」

「ひっどい！」

即答で返せば、ピスティが勢いよく立ち上がった。いやだってさあ……。

「なんで私だけそんなんなのー！？」

「男喰いまわる見た目幼女にはちょうどいいじゃない。最近喰べた男は？」

「え？ えぇっとねぇ、この前学校に来てたぁ、教材備品とかの業者さん。仕事ができる背の高い茶髪のイケメン！ いやもうサイコーだったよ〜！」

「そっかあ。なにがサイコーかは聞かないでおくねぇ」

頰を染めてくねくねと体をくねらせるピスティに、僕の目から光が消えて行く感覚(どんな感覚だ)。本当相変わらずだなあ。一応ここ名門学校ぞ？ 偏差値高い私立校で有名なんだよ？

【学パロ】貴方的人別所懐論 3→←【学パロ】貴方的人別所懐論

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す