【学パロ】ハニーダーリンチーズケーキ 2 ページ18
ハートマークでも付くのでは、と思うぐらいにはダーリンの音と語尾の音を跳ねさせてみた……ら、めちゃくちゃ樫村君に嫌な顔された。その場のノリとなんとなくでやってみたんだけど、そんなに嫌? ねえそんなに嫌??
「誰がダーリンだ気持ち悪ぃ。用がないなら出て行け」
「あるある、用ならあるって。っていうか、なかったらわざわざ職員室まで来ないでしょ」
まったくもー、察しが悪いなあ樫村君は。
言えば、「俺はカシムだ」とお決まりのセリフを言われ「あと、先生に対する態度がなってねぇ」と頭を小突かれた。ちょっと痛かった。
「で、何の用だよ」
「ん〜? これこれ」
片手に持った、プレゼント用の立体型赤いリボンシールがぺたりと貼られた茶色い紙袋を差し出す。首を傾げた彼に向かって、ニンマリと笑った。
「ハッピーバレンタイン」
「あ?」
眉を顰めて声を零した彼は、回転式の椅子をくるりと回転させ体を僕の方に向けて紙袋を受け取ってくれた。そういうとこ優しいよね樫村君は。
「バレンタインだからね。僕から樫村君へ、日頃の感謝の気持ちを込めて」
「感謝してんなら態度と俺の呼び方改めろ」
「んん〜〜、ごもっとも」
たはは、と笑ってやり過ごす。まあ態度はまだしも呼び方は変えないんだけどね。だってほら、カシム先生ってなんかさ。……………………かっこよすぎるじゃん。
「…………なんだこれ」
「バレンタインのお菓子」
「バレンタインっつったらチョコだろ。これチョコって感じしねぇぞ」
がさがさと音を立てて紙袋から取り出されたのは、ラップに包まれた黄色のしっとりした生地にいい感じに茶色い焦げ目がついた二等辺三角形(立体)。首を傾げる樫村君はまじまじとそれを見ている。
「うん。だってそれチーズケーキだし」
「なんでチーズケーキなんだよ。そこはチョコケーキとかじゃねぇのか」
「あれ、樫村君チョコケーキの方が良かった? 樫村君のことだから、女子生徒からチョコ貰いまくってて味に飽きてるんじゃないかなって思ってチーズケーキにしてみたんだけど」
言いながらデスクの下に視線を向ければ、手提げ用の紙袋に入った大量の小箱や紙袋。あらあ、今年もいっぱいだねぇ。
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みかん(プロフ) - 了解しました!続きも楽しみに気長に待ってます! (2019年5月28日 13時) (レス) id: 7884fe9a14 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - あいさん» お待たせ致しました。リクエスト作品が出来上がりましたのでお伝え致します……! (2019年5月28日 10時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - みかんさん» 申し訳ありません、先に白龍の分ができあがりましたのでこちらを先に公開致します。続きはもう少々お待ちください……! (2019年5月28日 10時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - あいさん» 了解です! 他のリクエストも消化しつつになるので少し遅れますが、ご了承くださいませ…… (2019年5月1日 14時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
あい - そうだったのですかこちらこそすみません (2019年5月1日 11時) (レス) id: bcb6bd7e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユズヒ | 作者ホームページ:
作成日時:2017年3月1日 2時