【学パロ】会えない悪霊をもてなして(ジュダル×主) ページ14
「Trick or Treat」
教室に飾られたかぼちゃの置物を見て、ふと浮かんだ言葉を口にする。
ただそれだけなのに、目の前の彼は顔を歪ませた。
「はあ？」
「そんなに顔歪ますことないじゃない。ひっどいなぁ。割と綺麗に発音できたと思ったんだけど」
頬杖をついて言えば、彼は頭の後ろで腕を組んで壁に体を預けた。
真っ直ぐ座ればいいのに、椅子に横向きに座る彼は僕と視線を交わそうとしない。
夕日が差し込んで、カーテンがはためいているこの教室には、僕と黒髪の彼の二人きり。
がらんとしていて静かだ。
時折、外から部活動をしている生徒達の声が聞こえる。
かきん、と耳に心地いい金属音がなったから、野球部の子がヒットを出したのだろう。
「明日はハロウィンだねえ。ハロウィンって知ってるだろ？ 収穫祭、って意味なんだけど、なんだか最近は収穫祭っていうより一種のイベントだよね。仮装っていうよりコスプレだしさ。……いやまあ、コスプレも仮装の一種なんだろうけど」
「だからなんだよ」
「冷たいなあ。そんなに僕と残るのが嫌？ 明らさまに態度に出されると、ちょっと傷つくなあ、なんて」
けらけら笑って言えば、彼は更に顔を歪ませた。
ああ、また機嫌が悪くなっていく。
っていうか、勝手にうちの学園に来て勝手に僕の真後ろの席に座ってるっていう勝手放題なのに、なんでそんな不機嫌なのさ。
「……本来のハロウィンってね、秋の収穫を祝って、悪霊を追い出すためのお祭りなんだって。それで、小さい子達が仮装して悪霊を追い払うの。まあざっくり、お盆みたいなやつかな。それよりもっと不思議で楽しいものにはなってるけど」
「……ハロウィンは」
「ん？」
「死んだ人間が、戻ってくんのか」
未だに視線を交わそうとしない彼は、そう僕に聞いた。
まるで独り言のように呟かれたそれは、本当に独り言なのかもしれないけれど、でも。
そうだねえ、と口に弧を描いた。
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みかん(プロフ) - 了解しました！続きも楽しみに気長に待ってます！ (2019年5月28日 13時) (
レス) id: 7884fe9a14 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - あいさん» お待たせ致しました。リクエスト作品が出来上がりましたのでお伝え致します……！ (2019年5月28日 10時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - みかんさん» 申し訳ありません、先に白龍の分ができあがりましたのでこちらを先に公開致します。続きはもう少々お待ちください……！ (2019年5月28日 10時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - あいさん» 了解です！ 他のリクエストも消化しつつになるので少し遅れますが、ご了承くださいませ…… (2019年5月1日 14時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
あい - そうだったのですかこちらこそすみません (2019年5月1日 11時) (レス) id: bcb6bd7e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユズヒ
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年3月1日 2時
