第144話 NOside ページ44
鳳仙「渇きが癒えぬのだ
どれほど酒を喰らおうと
どれ程女を抱こうと
どれ程血を浴びようと
わしの渇きが癒えることはない
太陽を地に引きずり下ろす
死を持ってでは無い
あの気高き魂を引きずり下ろし
我が前に
泣き喚きわしに助けを乞うまで追い詰める
太陽を手に入れる
それ以外にこの魂の渇きを癒す手はありはせん
我が下に沈むがいい！
お前はわしのものだ！！」
「沈められるものなら沈めてみろよ」
そう言い放ったのは…
ヨタヨタとその小さな体で
日輪を背負っている晴太だった
楓乃音「フッ…そう来ねぇとな」
ボロボロな橋を楓乃音と愛美で
刀をヒビの入ったところに刺すと
ビキビキビキと壊れていき
愛美、楓乃音、鳳仙は重力に従い
そのまま下に落ちていった
愛美「これで、手は出せねぇだろ？」
鳳仙「貴様らどこまで邪魔をすれば…！！」
「「行け晴太！！」」
楓乃音「姉貴！！
…晴太を頼んだ
この依頼は姉貴にしか頼めねぇ依頼だ」
清美「任せて！」
晴太「例えお前が何度太陽を沈ませようと
空が晴れている限り太陽は昇る何度でも…！
例えお前が何度空を曇らせようと
オイラが真っ青に晴らす何度でも！
例えお前が何度母ちゃんの顔曇らせても
オイラが笑顔に戻す何度でも！！」
鳳仙「童…貴様…」
日輪「晴太！！
放しな
あんた大人1人背負って吉原から
逃げられるとでも！！」
ヨロヨロと歩きながらも
晴太は言い返す
晴太「ギャーギャー騒げばいいや
そうやってオイラよ母ちゃんの
腹ん中で騒いでたんだろ
赤ん坊の頃は親に背負われて大人になったら今度は
年取った親を背負って
それが親子ってもんだろ
背負わせてくれよオイラにも
自分ばっかり背負って終わらせないでくれよ
母ちゃんの1人や2人息子なら
背負って当然だろ
何にも重かねぇや
今までなんにも背負ってこなかったんだ
これ位でちょうどいいんだ
この重さが嬉しくてたまんねーんだ」
日輪「せ…晴太」
清美「(まさか…晴太くんが
『歩けないならオイラが背負っていけばいい』
…なんて言うなんて思わなかったな…
…見てますか？
晴太くんのお母さん
彼はこんなにも立派に成長しましたよ…？)」
「そいつは頼もしい話じゃな」
その一声とともに降り注ぐ大量のクナイ
咄嗟に鳳仙は巨大な番傘を使ってその場を避ける
鳳仙「これは…」
「ならば背負ってもらおうかの
ここに居る皆を…
貴様の母親49人」
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智琉深(プロフ) - もう最高(*￣ii￣) (2019年12月15日 1時) (
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作者名：龍央 | 作成日時：2019年12月14日 2時
