二十一香 ページ23
皆さんお忘れだろうが、今私は押し倒されている。
然も押し倒している当の本人は、不適な素敵スマイルだが目が全く笑っていない。
待って流石に執務室でシたくはない。
てか挨拶して二日で行為まで至るとかマフィアの最年少幹部良いのか、ポートマフィア大丈夫か。
私は懸命に抗う。
絡まれた足をほどこうと、取り敢えず右足だけを必死に動かすもしつこく絡めてくる長く細い足。
何かもう睨むのも面倒になってきて、自然と目を纏ってきた涙が目尻に溜まりだした弱々しい瞳で太宰さんに訴えるように見つめる。
「……煽ってる?」
『貴方こそ私のこと煽ってます?』
煽る=喧嘩の公式しか私の頭にありませんわ。
此方は兎に角仕事がしたいのだ。
然し太宰さんがこうしている所為で私はソファから足すらも出せやしない状況下にいる。
……苛々も増えまっせ奥さん。
『あの、仕事したいです。』
「やだ。」
『やだ。』
やだって返したらキスされた。
ナチュラルに彼のキラキラした顔が降ってきた。
不覚にもこの顔に惚れてしまっている自分がいる為に躯が火照る。
……待ってこれバレたら拙いよね。
然し太宰さんは案の定、私を追い詰めるように問い掛けてきた。
「あれ、躯熱くなってきた?」
『…んなことないです。』
「声も一寸震えて弱々しいけど?」
五月蝿いです、と呟くような声で云い返し乍顔を反らしソファに顔を埋める。
多分これフェロモンもあるな。
普通"香りだけで"こんな事にはならない筈なのに。
「あー、可愛い。如何しよ、今なら森さんに感謝出来る。もう襲っていい?」
『や、駄目…です……。』
「ンンンンンンッッ!」
普通のその辺の女の子なら、「もう良いや、如何にでもなれ」とか思ってキスやらあっはんなこと受け入れるんだろうけどね。
私は違うと願いたいんだ。
否、うん。
私も未来までは判らないから。
「……此方、向いて?」
嗚呼、世の女性がこの声の所為で悪事を犯しても私はそうだね、納得としか云えないよ。
耳が天国に逝きそうだ、如何してくれる。
フェロモン反応し過ぎて、躯が駄目な方向に疼いている。
嗚呼、私の貞操、さような______
「室生さん、坂口です。入っても良いですか?」
らしなかった、お帰り私の平和。
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____
文化祭終わりましたァ!!
帰って更新しようと思ったら寝てたり、今になって白猫にハマりました。
リセマラしてる暇あったら更新出来ましたね()
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ゆら(プロフ) - 棒緑カエル軍曹ってあれですよね!?あれ私も大好きです!! (2023年2月16日 20時) (レス) @page45 id: 9fa1b4957f (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - イージストさん» ご意見ありがとうございます。えと、少し考えてみます笑私もこの作品が好きなのでそう言うような形で続けられれば嬉しいですし。 (2019年2月27日 16時) (レス) id: 311cf89819 (このIDを非表示/違反報告)
イージスト(プロフ) - これの中也バージョン見たいかも (2019年2月27日 15時) (レス) id: d35fbbbafd (このIDを非表示/違反報告)
ゆちよきし(プロフ) - 博識のうさぎ(仮)さん» これからも、様々な小説で陰ながらこっそりと拝見させて、応援させて頂きます! (2018年12月10日 22時) (レス) id: 09928c8e9d (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - サキさん» ありがとうございます!更新頑張ります!こちらこそここまで読んでくださりありがとうございました! (2018年12月10日 20時) (レス) id: e5b267ef9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:博識のうさぎ(仮) | 作者ホームページ:
作成日時:2018年8月14日 9時