トップアイドルは幼馴染～1～ (ページ19)

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「翔くーん倒せたよ」

虫を捨てて翔くんを呼びに行くと

ソファの上で丸まっていた

私の声に顔を上げるとまだ若干涙目

「もういない？」

「いないよ私が倒したから」

グッと親指をたてて返事をするとゆっくりと起き上がった

(うわぁ筋肉すごいな)

久々に上半身を見たけど前より筋肉がついてる気がする

腕も逞しい

そんな事を考えていると

「Aちゃん僕がお風呂に入ってる間扉の前にいてぇ･･･」

上目遣い＋涙目でギュッと抱きしめて頼んでくる

私が弱い必殺技を全部使いやがったな翔くん･･･だが

「ダメです1人で頑張りなさい」

私がここで折れると翔くんが成長しない

案の定ますます涙目になり

「ｸﾞｽｯむりだよぉ」

「男の子でしょ」

「･･･ちぁう」

何故そんなバレバレの嘘をつくのだ

「もう虫いないんだから入れるでしょ？」

「じゃ、じゃあお風呂入るまで！いて･･･ね？」

そんな必死に頼まれると

「ありがとぉ！」

頷いてしまうじゃないか

そんな体つきしてるのに何故未だに怖い

「いるー？」

「いますよー」

今は脱衣場の扉越しに喋っている

「は、はは入るね･･･」

「どうぞー」

お風呂場の扉が閉まった音がして私はその場を離れた

「でたぁ」

「はーい･･･って！なんでそんな格好で出てきてんの！

髪もボタボタじゃん！」

振り返って見るとまさかのパンイチ

しかもちゃんと髪の毛をふいていない

後ろを見ると床が濡れている

「それ以上動いちゃダメだよ！」

とりあえず静止させて

首にかかってるタオルで髪の毛をふく

「なんでそんな格好で出てきたの？」

「だって･･･もしまだいたらと思ったら怖くて」

タオルの隙間から見える顔が妙に色っぽい

水も滴るいい男とはこの事か

「もーホントに･･･ってどうしたの？」

髪をふいてあげていたら急に抱きしめてくる

「ねぇ･･･ドキドキする？」

「ドキドキ？うーんそうだなぁ色っぽいなとは思ったよ」

「い、色っぽい！？」

何を驚いたのかパッと顔を上げてまじまじと見てくる

「僕･･･色っぽい？」

「うん(さっきはね)」

「じゃ、じゃあドキドキしたって事だよね？」

「いや･･･そーいうわけじゃ」

「え？」

「翔くんの裸は昔から見慣れてるから

そんなには思わないかな」

そう言うとガ━(◯Δ◯∥)━ンと

吹き出しがついてそうなぐらい落ち込んでしまった