どんな日も。 (JUMP×JUMP) (ページ4)

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今日はなんの日？ (arym) ページ4

arym リアル

ar

『今日は、なんの日でしょーか？』

仕事が終わって、家に帰って、お帰りの次の言葉がこれ。

今日が何の日か……？

誕生日…なわけない。記念日……まだ先。
初めてデートした日は先月の3日だったし…？

俺の中にある山田との全データをさぐっても
今日の日にはなんのデータも残ってない。
なにか大事な記念日を忘れたか、俺…

｢ごめん、ほんとにごめん。今日ってなんの日？
俺全然記憶になくて…｣

『え、違うの大ちゃん…。
知らないなら大丈夫だから！記念日じゃないよ』

そう言われて心からほっとする。山田は記念日を大切にしたいタイプだから忘れてたなんて笑い事じゃすまない。

｢あ～、なんだ。安心した…忘れたかと思ったよ｣

『うん、大丈夫だから！ご飯食べよ。』

そう言って誤魔化すようにリビングに向かおうとする山田が、なにか隠してる気がして

｢まって｣

手を掴んで引き止めた

｢記念日じゃなかったとしても、何かあるんだろ？
気になるから教えてよ、山田。｣

『いや、ほんとに！大丈夫だから！』

｢ね、涼介？｣

あまりにも頑なに教えてくれないから、下の名前で呼んだら赤い顔をして抵抗をやめてくれた。

相変わらず名前呼びに慣れない山田が可愛い。

『大ちゃん引かない？』

｢お前に対して引いたことなんてないだろ？｣

そう言うと安心したような表情をして、深呼吸をした山田。

『あのね、き、きょうね…。きすの日なの』

｢え｣

『だから！！キスの日なの！今日！』

真っ赤な顔で何を言うかと思ったら、7月21日はどうやらキスの日らしい。

なるほどね。

｢ふは、わかった。キスして欲しかったんだ、山田｣

『そ、そんなこと…………ある。』

素直になろうと思ったのか、最後に小さくそうだと答えてくれた山田。

｢それじゃ、ね。｣

そう言いながら山田に近づいて、短くキスをした。

腰に手を回しながら山田を見ると真っ赤。

『だ、だいちゃん…不意打ちはダメだよ……』

そんなこと言われたって。

｢先に煽ったのは山田だろ？｣

『そ、、うかもしれないけど。』

｢せっかくご飯作ってくれたのに申し訳ないけど
先に食べなきゃ行けないもの見つけたから｣

ご飯には申し訳ないけど、山田は温めて食べても世界一美味しいから。

｢山田、大人しく食べられてね｣

今日はなんの日？
fin