何度でも (ページ31)

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第3の課題は、ハリー・ポッターとセドリック・ディゴリーの2人での優勝に終わった。
観衆の前に、ハリーとセドリックが姿を現す。観衆が歓声を上げた。

ハリーは横たわるセドリックの胸元で泣いていた。

──セドリックが、死んでいる。

観衆がそれに気が付いたとき、どこからともなく悲鳴が上がった。歓声は悲鳴とざわめきに変わる。

Aはハリーに駆け寄ろうとした。が、しかし、できなかった。ハリーとセドリックは大人たちに囲まれて、近寄らなかった。

一方で、彼らと親しい生徒、野次馬、大勢の人たちが2人に駆け寄ろうとしたので、Aは揉みくちゃにされるだけだった。

「…ハリー？」

Aは混雑から放たれると、ハッと辺りを見渡した。ハリーがいない。
皆、セドリック・ディゴリーに気を取られて、気が付いていない。

ハリーだけじゃない。マッド・アイもいなかった。

“マッド・アイに気を付けて”

“彼と、2人にならないで”

「注意が足りなかった…！」

2人にさせてはいけないとわかっていたはずなのに、防げなかった自分に苛立ち、Aは「クソ！」と吐き捨てる。

やっとのことで人混みを掻き分け、騒ぎの中央に辿り着いた。そこで、Aは1人の腕を引いた。

「スネイプ先生！ハリーとマッド・アイがいない！」