【文スト】月下の桜は今日も微笑む

41枚目 ページ43

獄舎に向かって歩いていたが、少し遠回りになってしまった。
中也が後ろから付いて来るのだもの。


まぁ、途中で部下に見つかって変な目で見られたから付いて来るのを止めたみたいだけど。
獄舎のすぐ近くに来た辺りで中からとても大きなゴッという音を聞いた。
うわぁ……すごく痛そう。


すると、中からすごい形相をした芥川君が出てきたためパッと物陰に隠れた。
遭うと何かと面倒そうだからね…
暫くして姿が見えなくなったので獄舎の中に入った。


『太宰さん殺されてないかなー？そしたら面白いのに……』
「桜…？如何して此処に？」


私は一気に階段を飛び降りて太宰さんに近付く。そして＿＿＿＿


⊂( ･∀･)彡ｶﾞｯ☆`Дﾟ)


可愛く表記したがこんなのでは済まされない。
きっと先程、芥川君が殴ったときよりも強いだろう。


「っ！？」


これには流石の太宰さんも驚いているようだ。


いや、驚いているが…なんか…ね、大体のマニアだったら分かるだろう、私が考えている事が！！


どうせボコボコに殴られたのだろう、多分、芥川君を煽ったからとか。
まぁ、人を煽るような挑発的な笑みではなく少し傷付いたような顔をしているのが…


『色気がヤバいって云ってるだろ！！云わせんなよ！！』
「桜…？」
何だか私が悪い人みたいではないか。というか…


『絶対わざとでしょ、その表情！そんな顔したって何もあげないから！……カニ缶いる？』
「あ、くれるのね。というか君、何しに来たの」


『ねぇ、太宰さん。先刻殴ったのってどっち側だっけ』
「話を聞こう！？後、殴ったのはこっち側」


(ﾟД´☆ｶﾞｯミ(･∀･ )⊃


そんなイケメンの顔を殴るなんて…！と思った天使様達。
私は天使じゃないし、こいつはイケメンじゃないよ。


因みに、私は死神でこいつは性格悪い包帯無駄遣い装置だからね。

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