【文スト】月下の桜は今日も微笑む

36枚目 ページ38

翌日。今日も天気が良い、快晴…の様だ。
だが天気とは裏腹に私は朝からモヤモヤとしていた。


昨日のごちゃ混ぜの頭をまだ整理出来ていないからだ。
今日は、何時もより少し早く目覚めてしまった。


だからゆっくり考えられるだろう、と何時もは作らないパンケーキを作って
紅茶も淹れて、朝の支度をした。


後、昨日の私のモヤモヤに拍車をかけている問題がもう一つあるのだ。
そりゃあ、太宰さんの趣味にあれこれ私が口出しする事では無いから
それくらいだったら朝まで悩む事も無い。


現に朝目覚めたばかりのときは清々しささえ感じていた。だが。
そこからが問題だった。ある程度朝の支度を終えたときに気がついた。


『あれ、太宰さんが居ない』


私が昨日帰ったのはさんざん迷った挙げ句、日付が変わって二時間位は経っていた。
だから厳密に云うと今日だ。それと、私が朝起きたのは五時。


家の状態はどこも変わっては居ないし、置き手紙のような物もない。
この状態から察するに、太宰さんは家に帰っていないのだ。


これが問題。いやだって、人が夜中何をしていようが知ったことでは無いけども。


でも、あんなに小さなロリと夜中に何をやっているんだって話だよね。
疚しいことは無いんだろうけれど、もし私の予想通りだったらぶん殴るどころでは済まない。


何回殺すかな、のレベルだ。首領よりも非道い。ありえないだろ。
と独りの家で悪態を吐く。はぁ、虚しい。


こんな事、誰にも話せないからなぁ…
私の悩みの種はだんだんと膨らんでいくばかりである。

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