【文スト】月下の桜は今日も微笑む

13枚目 ページ15

どうやら過去の話をする事になってしまったらしい私、やばい。


「あ、昔話ですか？桜ちゃんの昔の話僕も聞きたいな」
あまり乗り気ではない私を見て云う敦君。
くそ、云うしかなくなるではないか。


『語る価値の無い話だよ。で、どれから聞きたい？』
ボソッと話す気満々じゃないか…という太宰さん。当たり前だよなあ？


「取り敢えず桜、お前の過去の事を全て話してもらおうか」
若干怖い顔の国木田さん。
まぁ、その場のノリであっさり入社しちゃったわけだしそんな顔にもなるだろう。


『それで国木田さん、私の情報は何か在りましたか？』
まぁ、無いだろうけど。
「……無かった。俺の手帳には新入社員が得体の知れない奴だとは書いていない！！」


わお、逆ギレされてしまった解せぬ。


『ありゃりゃ、見つからなかったんですか。じゃあ教えられないかも』
「ええーっ！？そんなぁ、秘密なんですか？」
そんなうるうるした目で…あつぴ、君は天使かい？


『あれ、でも何で見つけられないんです？太宰さんなら知っている筈なのに』
「太宰に聞いても黙り込むだけだ。この唐変木が…(ブツブツ)」


「…………」
太宰さん、黙っちゃ駄目じゃないすか。
黙ったら貴方キャラ崩壊ですけど……お願い喋って！？

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