【文スト】月下の桜は今日も微笑む

22枚目 ページ24

私が良ければ全て良し！というわけで落ち込んでいた(訳ではないかもしれない)
太宰さんをこき使って皆を探偵社まで運ばせましたとさ。


こんな事ばかりしているから鬼畜とか鬼とか云われるのだけど。
まぁそれは置いて。先刻から国木田さんがやばい。
いや、本当に。何時もの彼ではないのだ。誰か助けて。



「はっ！！」


そんな私の心中を読みとってくれたのかは知らないが素晴らしいタイミングで
敦君が目覚めてくれた。ありがとう敦君っ！！


『やぁ！敦君おはよう！』
「小僧、聞いたぞ。闇市で懸賞首になっているらしいではないか」


あら、太宰さんから聞いたの？まぁ冷静に話せるなら平気か。良かった良かった。
いや、太宰さんが落ち込んでいたらただでさえ多い仕事が更に増えそうで怖いからね。


それでどうせ残業代は出ないんだろ！！サラリーマンかよ。


「あの…」
うん？…あ。


『国木田さん、手帳…逆さまですけど』
「…………」
「俺は動揺などしていないからな！！」


あーあ。マフィア如きでそんなになるか？
まぁ怖いけどね。私も怖かった。好きだけど


『あ、そうだ。敦君、飴玉あげる。お見舞いだよ〜』
「え、嗚呼。ありがとうございます！」


うん、可愛い。
取り敢えず何だか珍しく騒いでいる国木田さんを面白いから、と放置して


私は医務室を出た。

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