百弐拾壱○●薩摩の男●○ ページ11
式>(んなこと伝えてみろ・・・・・尚更怒るぞ、平助のヤツ)
斎藤>池田屋で藤堂を倒したのは、あんたか・・・・・なるほど、それならば合点が行く。大方、薩摩藩の密偵として、あの夜も長州勢の動きを探っていたのだろう。
すると、斎藤は不意に彼との距離を詰めた
式>っ!?
鞘から刀が抜かれ、男の眉間に向けられた
が、彼は身動きひとつしなかった
斎藤>・・・・・あんたは新選組に仇をなした。俺から見れば、平助の敵ということになる。
??>・・・・・しかし、今の私には、君達新選組と戦う理由がありません。
式>・・・・・。
相手の出方をうかがうように沈黙する斎藤を、式はただ真っ直ぐ見ていた
長いようで短い付き合いではあるものの、式は斎藤一という人物を理解していないわけではなかった
冷徹に見えて優しさをもつ人である斎藤が、池田屋で怪我を負った者達を心配しているということも
彼は自分の仕事をよく知っている人だということもわかっている
だからこそ、信じていることを表すように斎藤を真っ直ぐ見て沈黙しているのだ
それに気づいたのか、斎藤が淡く笑んだ
斎藤>俺とて騒ぎを起こすつもりはない。あんたらとは目的を同じくしているはずだ。だが侮辱に侮辱を重ねるのであれば、我ら新選組も会津藩も動かざるを得まい。
??>こちらが浅はかな言動をしたことは事実。この場にいる薩摩藩を代表して謝罪しよう。
その言葉に頷き返した斎藤は、静かに刀を納めた
??>私としても戦いは避けたかった。そちらが退いてくれたことに感謝を。
そう言って、彼は深々と頭を下げた
天霧>私は天霧九寿と申す者だ。次にまみえるとき、互いが協力関係にあることを祈ろう。
名乗り終えた天霧は、背を向けると薩摩藩の隊列の奥へと姿を消した
背を向ける際、一瞬だけ式の方に視線が向けられたことに式本人は気づいた
式>・・・・・(天霧、九寿・・・)斎藤さん・・・斎藤さんは、最初から戦う気は無かったんだよな?
少しの沈黙の後、天霧が去った方を見ながら淡々とした声音で呟くように答えた
斎藤>居合いで脅せば容易に退くかと思ったが、奴には俺の剣筋が読めていたようだな。
式>・・・?
斎藤>薩摩にも厄介なやからがいるようだ・・・・・話が通じる点は救いかもしれんが。
それ以降、この話は続かなかった
山崎の帰りを待ちながら、蛤御門の警備は続いた
そしてこの事件は、後に禁門の変と呼ばれるようになる
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作者名:ミサカ美琴 | 作成日時:2014年4月13日 22時