頭の中を回る言葉 ページ18
「とりあえず、泣き止み？」
トントンが差し出してきたハンカチを受け取りながら、鼻をすすった。
「どうしよう。完全に嫌われちゃったよ……」
昨日の事を細かく話せるだけ話すA。
そんな中ショッピの『節度がない』という台詞が頭の中を回っていた。
ルシウスの姿だから何をやっても良いとは思ってはいない。けれど、Aの姿でいるときより自由は感じていた。
上位貴族の令嬢というのは、その肩書きだけで人の何倍も不自由が多い。常に何をするにもきちんとしていなくてはならないからだ。
きっとショッピはAのそんな心を見透かしたのだ。もっとAがちゃんとしっかりしていれば、ショッピは怒らなかったに違いない。
「まぁ、俺もその場にいたわけやないからあれなんだけどな……」
トントンは迷うような声を出す。
「怒らちゃったんなら謝ればええんやないか？何かしてしまったと思うのなら、誠心誠意頭を下げれば良いだけや」
Aはトントンを見上げた。
「そう、だね」
ショッピはきっと怒っているのだ。
Aは縋るような目でトントンを見上げた
「どうやって謝ったら良いと思う？」
「……どうやってって、好きなものとか持って行って謝んのが一番やけどな」
「好きそうなもの……？」
ショッピは何に対しても執着がない。
食べ物に対しても好き嫌いはあるけれど、嫌いなものが食べれないわけでもないし、好きなものが食べれない状態でも特に困らない。
それは、物でも人間関係でもそうだった。
「ショッピは何が好きなんだろ……」
「なんもないんか？幼少から大切にしている物とか、好物とか」
「えっと……あっ！」
Aは顔を跳ね上げた。
一つだけ思いついたのだ。ショッピが昔から大切にしているもので、今でも保管しているもの。
「トントンってここら辺の事詳しい？」
「少しぐらいならわかるで？」
「じゃあさ、この辺でお花が咲いてる丘とか森ってない！？」
Aは身を乗り出してトントンの手を握りそう尋ねるのであった。
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シアン - (∂ω＜)-★さん» 惚れたなんていってくれて嬉しいですっ（はぁと）応援ありがとうございます！更新がんばりますね。 (2021年2月20日 14時) (
レス) id: 1247c6a30c (このIDを非表示/違反報告)
(∂ω＜)-★ - え。惚れた。良ければ俺とお話しませんか?ﾊｧﾄ(痛い)これからも頑張ってくださいっす！応援してやす！^ω^ (2021年2月19日 23時) (レス) id: 783e49e84a (このIDを非表示/違反報告)
シアン - 夕凪さん» コメントありがとうございます！ついにいってしまいましたね笑笑 今後の展開に是非ご期待下さい！ (2021年2月14日 10時) (レス) id: 1247c6a30c (このIDを非表示/違反報告)
夕凪 - ((＾ω＾≡＾ω＜ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｱついに、ついに！syo君が好きって言っちゃったよ!? (2021年2月14日 7時) (レス) id: a0f47df358 (このIDを非表示/違反報告)
シアン - 紅鴇@端末垢さん» いえいえ、いつもお褒めの言葉とともにコメントしてくださっていてとても嬉しいです。よかったらこれからもみてくださると嬉しいです！いつも本当にありがとうございます！ (2021年2月13日 20時) (レス) id: 1247c6a30c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シアン | 作成日時：2021年2月4日 23時
