住んでいく町 あの時の町。 【文豪ストレイドッグス】

99話 ページ5

「_____ということがあったみたい」



「工場区の裏通りといえば互助青年会の皆さんの寄合所がありますね」





先程聞いた情報を二人に話した


賢治君達も窒素肥料を大量に買い込んだ人たちがいたという情報を手に入れていた


因みに窒素肥料というのは爆弾の材料だ


青年会、要はギャング





「彼らが爆弾を造った犯人なのでしょうか？…ご本人に聞きに行きましょう！」



「え！？いきなり！？」



「正直すぎる行動ですね…証拠もないのに認めるかなあ？」



「そうだよ！第一危険だって！」





敦さんが熱く反論するが屈託の無い笑顔で





「心をこめて聞けば答えてくれますよ そういうものです」









「そ…そういうものなんだ！」



「そういうものなの？」





--------------


「あァん！？」



「皆さんが爆弾を造って車を高跳び(ハイジャンプ)させたんですか？」





只今青年会の寄合所の中


そこには厳つい男性達が


とても個性の強い殿方達ですね





「くそ面白え 貴様ら警察か？」





一人の男が鉄パイプを自分の肩にトントンと叩く





「いえいえ 街のしがない探偵屋さんですよ………へえ 良い鎖ですね 牛を牽引する時の為に持ち歩いてるんですね？」



「触んな！」





賢治君がギャングの一員の鎖を触ると強く拒まれた


初対面からとても友好的(フレンドリー)だ これじゃあ犯罪者が逆に引いてしまう


改めて思うけど探偵社って変人揃いだよな


私と賢治君の後ろでうずくまっている敦さんは正常な反応だ





「何が狙いだ」





ギャングの人達が疑り深く聞いてきた


当然の反応だ 本題とずれていっている会話が多々あるもの





「いやあ 皆さんが犯人かどうか教えてもらいたいんですよ」





賢治君が辺り一面にはっきり聞こえるように答えると小さな笑いがあちこちから聞こえてきた





「そんな話は知らねえ」





昔からくすくす笑う声が大嫌いなので呟くように「嘘くさ…」と思わず口から零れた





「ンだとこの女(アマ)！」





「この人達が違うと云っているのできっと違いますよAさん。失礼しました ご協力ありがとうございます」






あっさり引き下がった賢治君に驚愕する青年会の人達


一瞬私も吃驚したけど証拠もないのにここにいるのは色々と駄目だなと思い賢治君に着いていった

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