116話 ページ22
「暇だ〜外出たいぃ〜」
「今出たらマフィアか組合に頸を捥ぎり取られちまうよ」
「それか蜂の巣」
側から見たらいつもの探偵社の日常だ。
攻勢
社長は囲碁、与謝野女医は新聞を読み、私は読みかけの推理小説を読む。棒付き飴を舌で転がす姿はさながら休日のよう
「監視映像に異常は無いか」
「今の処は退屈な映像ばかりだねェ」
退屈 と聞いて少し安堵する。この状況でも矢ッ張り不安なものは不安だ
社長曰く、この講堂は入口が存在せず、入るには地下の廃路線を通るしか術は無いそうだ。
つまり若し侵入してきたなら監視映像により一目瞭然。道中には罠もあるので実質 侵入は大軍隊でもなきゃ不可能_______なんだけど
相手はマフィアと海外の異能組織だ。油断は絶対に禁物だ
「戦争なんて退屈だよ!駄菓子の備蓄は半日で尽きたし…」
「あ、そう仰ると思って段ボール一箱分 駄菓子を用意しましたよ」
「ええ?あれならもうとっくに食べちゃったよ」
「食べた!?ちょっ、私の分は!?」
「しーらなーい。Aちゃんはその食べてる飴で十分だよ。お菓子の食べ過ぎは健康に悪いし
「貴方が云えた台詞じゃないですよね!」
「与謝野さん 此で花札やろう」
「あれ無視」
「おやおや 何賭ける?」
「そうだなあ…Aちゃんを荷物持ちとして連れ回す権………」
利、と云いかけたその時 何時も糸目の乱歩さんの目が大きく開いた
何勝手に人を賭けの道具として使ってんだと文句を云おうとしたがやめた。いつになく真剣な表情になっているからだ
「如何したンだい?」
帽子をかぶる乱歩さんを見て反射的に立ち上がる与謝野女医
「社長 攻勢を呼び戻した方が良いよ」
「敵か?襲撃規模は何人だ」
社長が問うた時パソコンに一人の男が映った
「一人だ」
嘗て二度見た 飄々とした立ち姿。不敵に笑う目つきの悪い美青年
それは重力使い 中原中也だった
銃を起動させ彼に発砲するがあっけなく破壊される
改めて強敵だと再認識すると背中にひやりとした感覚。
「特使の摂待役がこんな木偶とは 泣かせる人手不足じゃねえか 探偵社」
「生きてる奴が出て来いよ」
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ぺぽん(プロフ) - 迷たんてーさん» いえいえ、とても参考になりました。ありがとうございます! (2023年2月26日 6時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
迷たんてー(プロフ) - ぺぽんさん» に載せています。長文で申し訳ないです。 (2023年2月26日 1時) (レス) id: 5339bce968 (このIDを非表示/違反報告)
迷たんてー(プロフ) - ぺぽんさん» お返事遅くなりすみません。面白いと言っていただきとっても嬉しいです!そうですね、アイデアを出そうと思っても出ないものなので、ある時突然頭に降ってきます。あとは私は生粋の夢女なので、原作を見ている時に夢主はこんなことをするのかなと時折考えて、それを小説 (2023年2月26日 1時) (レス) id: 5339bce968 (このIDを非表示/違反報告)
迷たんてー(プロフ) - しがない一般人さん» お返事遅くなりすみません。ありがとうございます (2023年2月26日 0時) (レス) id: 5339bce968 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - 面白くて一気に読んでしまいました!オリジナルのお話も含まれていて飽きません。質問なのですか、どうやってオリジナルの話を考えていますか?イメージが突然降ってくるものなのでしょうか?良ければ教えてください! (2023年2月20日 3時) (レス) @page16 id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:迷たんてー | 作成日時:2019年2月22日 18時