人魚姫がお嫁さんになったら貢いじゃダメですか？【太宰治】

21：白い王子さまと同じ気持ち ページ21

「治さんも治さんで…思うことや考えていることあったんですね。」

「うーん…別にあったわけじゃないけどね…なかったわけでもないんだよね。君と一緒だから大丈夫って思ってたんだ。不安でいっぱいで…怖いって言う気持ちを少しでも和らいで欲しくて…。私はこうだよ？って教えてあげたかったんだ。
口に出すと…案外不安になるものなんだね…。」

「ごめんなさい…気を使わせてしまって…。」

「ううん…君が楽になったなら…私は大丈夫だよ。」




ありがとう治さん。私…がんばれそうです。治さんが一緒だもの。


「治さんバカ親になりそう。」

「えーなんでー？」

「なんとなく…子どもにデレデレになりそう。」

「うーん…なるかも。だって絶対可愛いって分かるんだもん。」




やっぱり治さんらしいや。治さんの彼女で…お嫁さんになれて良かった。まだ不安はあるけど…出来そうな気がした。根拠なんてないけれど…きっと大丈夫って…思えます。




「治さん…がんばりましょうね！！」

「もちろんだよAちゃん。どんな些細なことでも絶対に言ってね。絶対だよ！！」

「もちろん言いますよ治さん。だから治さんも言ってくださいね？」

「うーん…私はどうにかできるしぃー、もしものことがあったら言うよ。」

「やっぱり治さんだなぁー。」

「んふふ、大人の余裕ってやつかな？」

「2歳しか変わらないのに…。」

「別に気にしなくて良いんだよ？君は君のままで良いの、そのままで良いんだよ。君には私がいるんだからさ。ね？」

「治さん…ホントに？」

「あぁ、ホントに。」

「嫌なところある？」

「うーん…これ以上可愛くならないで綺麗にならないで美しくならないで…私の心臓持たないし、心臓に悪い…キュンキュンするし…何より死んじゃう。」

「あはは、それは無理なお話です。だって治さん絶対そう思うんだもん。」

「困ったなあー…。」

「年齢が上がれば…老けるだけなので…それまで待って貰えませんか？」

「うーん…でもどっちにしろ綺麗に美しくなるんだし…まぁー良いや。」




ねぇー治さん…治さんもそれ以上カッコ良く…色っぽくならないで？みんな治さんに惹かれるんだもん…。治さんも色んな女性の目を引いてます…私も妬いちゃいます…。
私も心臓がドキドキして…苦しいから…嫌だな…。




でも…きっと無理なお話だから…私はずーっと想い続けるしかないんだ。

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