8:こんな私とそんな貴方 ページ8
帰宅してソファの上で丸くなりながら、お菓子を食べていると…騒がしく家の中に入ってくる人がいた。
「Aちゃん!!」
「治さん…。」
「何で来てくれなかったんだい!?物凄く待っていたのに!!」
「あんな感じに来たら誰だって…正門から帰れません!!恥ずかしいです!!と言うか迎えにも来なくて結構です!!」
「えぇ!!そんなあ!!」
恥ずかしいよ…あんなの…。
「それに…無闇矢鱈と注目されたくないんです…。噂になるのも嫌…人目に触れないし…、とにかく恥ずかしいんです!!もう止めてください!!
とりあえず学校も1人で行きますし、帰りも迎えは結構です!!」
「そんなぁ…。」
しょんぼりとするが、この際関係ない。何を言われるか分からないからだ。嫌だなあ…。想像しただけで恐ろしい…。
「Aちゃんごめんよ…済まなかった…だから…機嫌直して?もうしないよ…。」
「…お菓子…。」
「え?」
「コンビニの新作スイーツ出てるんですよ…。それでチャラです…。」
「もちろんさ!!今すぐ買ってくるよ!!どれだい!!」
「コレです…。」
「買ってくるね!!すぐに戻るからね!!」
ホントに貢いでる…貢がれてる…。走って家を出た治さん。あの人の財力すげぇ…って感心するしかなかった。
私がガチで嫌がったのが分かったのだろうか…、襲われるたら、攫われる、拐かされるたらなんたらと言うことはなかった。
「はい!!新作スイーツだよ!!」
「そんなにもいりません!!1つで十分です!!」
こんな私を…見た目だけで、声は男みたいで可愛くない…ガラガラでダミ声を好きと言ってくれた。コンプレックスを好きと言ってくれた…。
そんな男の人は初めてだった。
「ありゃりゃあーいらなかった?どーしよ…。」
「でも…せっかく買ってきてくれたので…食べます。冷蔵庫の中に入れて置いてください…。」
「んふふ、ありがとう!!」
この人はホントに私のことが好きで…大好きで…愛してるんだ…、と何となく分かった気がした。
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けらしあ(プロフ) - 初コメ失礼します!続編希望です!!とても楽しく読ませて頂きました。ありがとうございます (2019年9月27日 22時) (レス) id: 4b00fe55ba (このIDを非表示/違反報告)
月瀬(プロフ) - 完結おめでとうございます!ラストで泣きました!ぜひ、続編も見たいです! (2019年9月27日 21時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
海月猫(プロフ) - 続編希望! (2019年9月27日 20時) (レス) id: db1e8d80c6 (このIDを非表示/違反報告)
カト - 完結おめでとうございます!ぜひ探偵社編も見たいです〜! (2019年9月27日 20時) (レス) id: 2445f38454 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮麗子(プロフ) - 最終話が美しすぎました・・・!探偵社編もぜひ見たいです・・・!検討の程お願いします!まずは!更新お疲れ様でした! (2019年9月27日 17時) (レス) id: 3300853b00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中二半の彼女は霜月さん | 作者ホームページ:
作成日時:2019年9月18日 23時