15. 少女のポフィン ページ16
「さぁ……、おやつの時間だね」
「「！！」」
すっかり遊び疲れ、Aの傍らでお喋りを続けていたポケモン達がその声に一斉に目を輝かせていた。
そんな各々の反応に目を細めたAはバッグから数箱の編みかごを取り出し、取りやすいように並べる。
いただきますの代わりに「どん」と掛け声を放つと、かごの周囲はポケモン達で埋め尽くされた。
そこからポフィンを取り、一口だけ口に含んだAはのほほんと花を飛ばしつつ言った。
「この前作り置きしてたポフィンがあるからさ、皆で終わらせようか。
……ラグ、まだ沢山あるからちゃんと噛みなよ」
「ぐわぁ」
ポフィンを口に詰め込むラグラージを軽くいさめ、眩しく光る空を見上げる。
空を優雅に飛ぶハトーボーと甘いポフィンに癒されていると、Aの耳に焦ったような声が飛び込んできた。
「っちょっと待ちなさい、どこに行くんですかテブリム！」
声の方向を見ると、紫っぽいピンクのコートの少年と小さな見慣れないポケモンがおいかけっこをしていた。
そのまま転けないといいのだが。
「きゅきゅわっ」
するとトレーナーらしき少年に追いかけられているポケモンはA達めがけて一直線に駆け寄ってくる。
…どうやらポフィンの甘い匂いにつられたようだ。
「わ」
遂には逃げ込むようにAのパーカに飛び込んできた。
それに気付いた少年は一層声を強めてそのポケモンの名を呼ぶ。
「テブリム！！」
放たれた声からは怒気がひしひしと伝わってきた。
「ねぇ…君、トレーナー君が怒ってるけど食べてて良いの？」
「きゅきゅ♪」
しかしテブリムと呼ばれたポケモンはまるで他人事のようにポフィンをつまんでいる。
Aが心配して訊いてみるも、無駄らしい。
返答に呆れたAは苦笑いの後、ポケモンにポフィンを渡した。
「……まだあるからね」
「♪♪」
上機嫌になったテブリムはポフィンを頬張ろうとするが、無情にもポフィンは取り上げられた。
「すみませんがテブリムを甘やかさないで貰えますか」
そして見るからに不機嫌な顔をした少年の手に乗せられたポフィンは、ハトーボーにあっさりと拐われてしまう。
それをどうにか取り返そうと、フライゴンは地上から離れたのだった。
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の〜さん（旧もこ）(プロフ) - 私ポケモンとポケモンにでてくる人達全員推しなので嬉しいです！Ｎ出てきただけで泣きそうです……出来たら全員に恋愛的に愛されたいです。更新楽しみにしてます！ (10月20日 17時) (
レス) @page15 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
レイン - そうなんですか、大変ですね。いつでもエエので更新待ってます！落ち着いてからでエエので！ (2020年3月10日 17時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
霜月千弦、 - レインさん» ポク…あ、ポロックですかね？作者はそれしか思い付かないです。ポロックモンスターとは(笑) (2020年1月2日 1時) (レス) id: a103d81c3f (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 霜月千弦、さん» すみません、ポ『ケ』モンがポ『ク』モンになっていました。ポクモンとは ？笑 (2020年1月1日 21時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
霜月千弦、 - レインさん» 作者は歴代キャラ好きなのに小説が無い…と思っただけで自己満足用なのですが、面白いと言っていただけて嬉しいです！！これからも頑張ります！ (2020年1月1日 17時) (レス) id: a103d81c3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霜月千弦。 | 作成日時：2019年11月20日 23時
