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「起きろ!老いぼれ!!」
「ほッ!何じゃ…!?飯か!?」
貴族が王座を蹴りつけた。
「エルヴィンっ…」
立ち上がろうとしたエルヴィンへ咄嗟に肩を貸した。
少しふらついて立つのも痛そう…私以上にやられたんだね…。
「A。すまない。」
「良いの。」
立ち上がったエルヴィンにナイルさんが近づいてきた。
「エルヴィン。お前の勝ちのようだな…嬉しくないのか?」
「ナイル…人類はより険しい道を歩まざるを得なくなったぞ…」
エルヴィンの表情は変わらず険しい。
「…とりあえずエルヴィン。その傷を診るから部屋に行こ。」
「あぁ。」
「ザックレー総統、ピクシス司令。あとはよろしくお願いします。」
2人に頭を下げてフラフラと王の間を後にした。
エルヴィンにベッドに座らせ急いで憲兵から治療箱を借りてきた。
シャツを脱ぐのを手伝ってあげると大好きな筋肉質の体は目も当てられないほどの傷。
「うわぁ…ひどい傷…」
そっと体に触れた
___悲しいよりもムカついてくる
「この数日間。報告する事が多すぎてどれから話して良いか…」
「いろいろあったようだな。」
「うん…。まぁ私からの報告は エルヴィンと初めてした賭け___結果が出たよ。」
「ほう…。どうだ?」
「もちろん。エルヴィンの勝ち。父親の事件の真相が分かった。」
治療の手を止めエルヴィンを見つめた。
「全ては中央憲兵。ただ___指示した人物がいる。」
「…レイス家」
「そう。初めてエルヴィンと出会った日。エルヴィンに会う前に盗みに入った家があったの。それがレイス家。もう事件で忘れていたよ。そして実行犯から全部聞いた。私がレイス家の礼拝堂にある隠し通路を見つけたから口を封じたって。」
「隠し通路?」
「そう。地下へ続く階段。隠し財産があるかと思って入りかけたけど見つかった。」
「そこには中央憲兵を動かす程の重大な秘密があるといことか。」
「うん。きっと。リヴァイにもこの話をしたから今頃ハンジと合流してレイス家に向かっているかも。エレンとヒストリアも多分そこにいる____はい!出来た。」
うんうん!良い感じ!
これならセカンドキャリアで医療班もアリだな…
「動かしにくい所無い?」
「大丈夫だ。上手。」
「なら良かった。」
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サキ(プロフ) - はじめまして。最初は長編なので少しずつ読もうと思っていたのですがあまりに投稿者様の文才が素晴らしくて最後まで一気に読み切ってしまいました。いままで物語を読んでこんなに泣いたのは初めてです。そして完結お疲れ様でした。ありがとうございました、 (2020年9月26日 0時) (レス) id: 18417183d4 (このIDを非表示/違反報告)
月夜(プロフ) - 最後まで読ませていただきました。最後までお互いを想う夢主とエルヴィンがかっこよかったです。めちゃくちゃ感動しました。二次小説でこんなに泣いたのは初めてです。ありがとうございました。 (2020年6月18日 17時) (レス) id: 8d864751da (このIDを非表示/違反報告)
サラミ - 最後まで読ませていただきました。最高です。泣きました。語彙力が無くなるぐらい素晴らしい小説でした。最期まで夢主を想うエルヴィンがほんっとにカッコよかったし素敵でした!感動をありがとうございました! (2019年12月28日 21時) (レス) id: dd11928539 (このIDを非表示/違反報告)
MAO(プロフ) - ラストは、涙が出て止まりませんでした!感動する話でした。ありがとうございます! (2019年11月15日 10時) (レス) id: 4d3a61d5d2 (このIDを非表示/違反報告)
にし(プロフ) - 完結お疲れ様です。ラストの方で号泣しました!ほんとに、小説でこんなに涙を流したのは久々です!素敵なお話をありがとうございました。 (2019年9月22日 23時) (レス) id: 42ce589bfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じゅく子 | 作成日時:2019年8月20日 21時