71 ページ26
翌日、トロスト区に行きエルヴィンは不在。
1人エルヴィンの部屋で兵団の被害報告書を作っているとコンコンとドアが鳴った。
「はーい。」
「失礼します。」とミカサとアルミンが入ってきた。
「いらっしゃい。ここ座って。」
座った2人の顔は緊張して固まっている。
「ふふっ。そんなに緊張しないで。」
「はい…」
お茶を一口飲んだミカサが口を開いた。
「Aさん。エレンは?」
「うん。私も昨日の夜から調べに行っていけども全く…。地下牢ってところまでは掴んだけどそれ以上は…でも大丈夫。生きてはいる。」
「そう…ですか…。」
「2人とも昨日は休めた?」
「いえ…あまり…。」
2人ともうつむいた。
「そうだよね。巨人と戦ったのも初めてだし仲間は何人も亡くなったって聞いた。」
「はい…。調査兵団のみなさんは巨人と日ごろから戦っているんですもんね。尊敬します。」
「ありがとう。__早速で申し訳ないけど当時の様子聞かせてくれないかな?思い出すのも辛いかもしれないけれど君たちの情報が欲しい。ゆっくりでいいから話してくれる?」
「分かりました…。」
アルミンが思い出すようにゆっくり話始めた。
超大型巨人の突然の出現
エレンの巨人化
駐屯兵団の反応
ピクシス司令の作戦
駐屯兵団の精鋭達___
「…それでエレンが岩で塞ぎ巨人に襲われそうだったところをリヴァイ兵士長とAさんに救っていただいた。これが全部です。」
「ふーん。そっかー。」
スラスラとメモを取っていた手を止め2人を見つめた。
「君たち2人から見てエレンに不可解な行動があったり、巨人になる予兆みたいなものは何も無かったのね?」
「はい。僕たち小さい頃からずっと一緒でしたけど全く知りませんでした。本人すら。」
「腕が短時間で再生したのも気になるね…ありがとう。これで情報は集まった。きっと数日後にエレンの処遇を決める兵法会議があると思う。憲兵団と調査兵団の戦いになるかなー。」
ミカサがハッと顔を上げた。
「何としても調査兵団で引き取ってエレンを生かす道を作る。その為にも今回の話は大きな参考になると思う。辛いのに話してくれてありがとう。」
「いえ…。エレンをよろしくお願いします。」
頭を下げ2人は部屋を後にした。
34人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:じゅく子 | 作成日時:2019年8月14日 21時