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「ああ。話変わるけどこの間言っていたお店。美味しいご飯屋さんでも行こうか。」
「え!?Aさん良いのか!?」
「もちろん。約束したでしょ?今度の壁外調査、頑張ってきたらご馳走してあげる。」
「やったー!」
イザベルがはしゃいでいるとドアの向こうから「A」とエルヴィンの声がした。
「げっ」
「あら?」
ハッとドアを向いたイザベルが急いで机の下に隠れた。
「はーい。」
声をかけるとエルヴィンが入ってきた。
部屋の中をキョロキョロ見渡している。
「イザベルが来ていないか?」
いや、エルヴィン。
あなた半分笑っているよね?絶対分かっているでしょ。
「うーん。どうだかなー。」
私もニヤッとしながらツンツンと机を指さし
下を見るとイザベルが目を見開いて固まっていた。
「イザベル。私はここに居て良いとは言ったけど、匿うとは言っていない。」
「Aさんの裏切り者―!」
「戻るぞ。イザベル。君は居残りだ。」
「えぇー!!!」
叫んでいるイザベルをズルズルとエルヴィンが引っ張っていく。
「頑張って〜。」ニコニコしながら2人に手を振った。
静かになった部屋で一人考えた。
いつからだろう。あの人の隣が一番安心するようになったのは。
最近のような気もするし
___ずっと昔のような気もする
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作者名:じゅく子 | 作成日時:2019年8月14日 21時