不良少女は保護対象 【名探偵コナン】【降谷零】

九日目 ページ9

.





あの日から何日も経つが彼女からの連絡は一向に来なかった。使わなくてもいい、と言ったのは自分だがやはり気になってしまうものである。



「安室さん最近よく携帯を気にしてるけど、誰かからの連絡を待ってるの？」

「ん？あぁ少しね……」

「へぇ…………珍しい」



何か探るような目をするコナンくんを上手くあしらい、注文の入ったハムサンドの準備に取り掛かる。この間ポアロで彼女と出くわした日から、彼女がここに訪れることはぱたりと無くなってしまった。こちらから会いに行っても不審がられるだけ、どうにかしようと思いつつも何も手段が浮かばない。
今俺の手にあるのは彼女の携帯番号だけだ。





「あっ、あむぴもしかして彼女〜？」

「あっこら園子!!」

「いえいえ。残念ですが僕独り身なので……
ちょっと昔の友人ですよ」

「えー、なんだそっかぁ」



常連JK二人組を見てはふと彼女を思い出す。
反抗期、と呼ぶにしては壮大すぎるそれはどうにも裏に何かがあるとしか思えない。






「そう言えば……お二人は反抗期とかなかったんですか？」




口を滑らせてつい出てしまった質問に、当の二人は"そりゃありましたよ"と答えてくれた。若干1名"何言ってんだこの人"という視線を感じるが、まぁこの際そんなこと気にしている場合ではない。

十日目→←八日目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す