気持ち悪い能力

能力2 ページ2

ジリリリリリリ!!!!!!!!!

そんな目覚ましの音で目を覚ました。
少し音が大きすぎるかもしれない、
そんな事を考えながら目覚ましを止めようと
起き上がったその時
グラリと視界が揺れてそのまま床に倒れ込んでしまった。
内心 おかしい と思いながらもまだ煩く鳴り続ける目覚ましを止めようと起き上がろうとして
力を入れて立ち上がる



はずだった。



でも、何故だか力が入らなくてどれだけ力を入れても自分の体は起き上がらない。
今度こそ本当におかしい
どうすればっ.....！！
考えれば考えるだけ時間は過ぎて行く。
目覚ましは一向に止まる気配はなく逆に
音が大きくなってきている気がする。
このままじゃこの音で皆に迷惑かける上に
バイトに遅刻するっ!!
俺は迷う暇もなくさっきよりも強く力を入れて
立ち上がろうとした。
でも結果はさっきと同じ。
目覚ましが止まったこと以外何も成果はなかった。
力を何度入れても何度あがいても自分の体は
びくとも動かなかった。
もう一回力を入れようとしたその時だった。
体が嫌な感覚に襲われた。
懐かしいような、怖いようなそんな感覚に。
イヤだ、イヤだ、イヤだ、
どんなにそうねがっても
そんなのを嘲笑うかのように
あの感覚が甦ってくる。
目の奥が熱くなって
じわじわとゆっくり目を支配してくる。
あぁ、聴こえてくる悲しくて切ない
あの声が。

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