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屋上へとつながっていた階段を駆け下りて、2年の階までやってくる。
“僕が先輩の恋人になります。”
降谷くんの声が頭から離れなくて、
“…先輩を好きなのは、御幸先輩だけじゃないですから。”
触れられたところが熱くて、
こんなにも心臓がうるさいのはなぜだろう。
きっと私今、真っ赤になってるな。
そう思うくらい顔が熱い。
この胸の動悸を私は知らない。
「…嶺岸?」
顔の赤さが気になって、俯いて廊下を歩いていた私に、誰かが声をかける。
『…亮介先輩、』
「なんかあったの?」
なんでいつもこういうタイミングで現れるんだ、この人は。
今会ったら全部見透かされてしまうのに。
「…こっち来て。」
立ち止まったまま黙る私に痺れを切らしたのか私の腕を引いて階段の影までやってくる。
「嶺岸、」
亮介先輩が私の顔を掴んで無理矢理上げる。
「…目、合わせて。」
『…。』
「A、」
急に名前を呼ばれて驚いて目を上げれば、
「なにがあったの?」
静かに私を見る先輩の顔が映る。
『…っ、』
なかなか口を割らない私に、
「…はぁ。まあなんとなくは察したけど、」
俺にはなんでも言ってくれると思ってた、亮介先輩はそう言って私の顔から手を外すと離れていく。
『せんぱ、「…嶺岸、一つだけ忠告。」…』
先輩は振り向いて、
「…純はそろそろ行動するって言ってたよ。」
それだけ言うと行ってしまった。
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ややか(プロフ) - ココアさん» こっちにもコメントしていただいたんですね!ありがとうございます!話に詰まって更新停止状態なのに、そんな風に言っていただけるなんて…!なるべく更新したいとは思っているので、長くはなると思いますが待っていただけると嬉しいです! (2017年6月19日 17時) (レス) id: 7523ab0653 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - とっても面白いですね!次が気になります…(笑 いつも楽しく読ませていただいています!ややかさんの作品読みました!どれもおもしろい作品ばかりですねー!! 更新楽しみにして待っています!これからの話に期待していますね!応援しています! (2017年6月19日 16時) (レス) id: 8d8c1367b5 (このIDを非表示/違反報告)
ややか(プロフ) - さやさん、初めまして!そんな風に言っていただけて本当にありがたいですm(_ _)mご期待に添えるよう、これからも頑張っていくので今後ともよろしくお願いします! (2017年3月6日 21時) (レス) id: e8c5c717af (このIDを非表示/違反報告)
さや - はじめまして、いつも楽しく読ませて頂いてます!これからも楽しみに待ってます!応援してます! (2017年3月6日 15時) (レス) id: 5d40b3e4c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ややか | 作成日時:2017年1月8日 12時