第104話 ページ10
〜Aside〜
臨也「何を想像した？」
A「……！？」
臨也「あのタイミングで震えたってことは、これから俺がAちゃんにする行為に対して、何かしらの考えが働いたってことだよね？」
どう、何だろうか。
私はさっき確かに震えて、耐えられるかどうかと不安を抱いた。
何かを想像したんじゃない。
ただ単純に、直感的に……
臨也「恐らく君は、こう考えているんじゃないかな？『具体的な想像はしてない。けれど、直感的に今の状態が続くんじゃないかっていう「想像」を一瞬したかも』ってね」
頭で考えていた言葉と、耳から吐息混じりに流される言葉がほとんど一致する。
何もかもが見透かされていて、いっそ考えるのを止めようかと思ってしまう。
臨也「でもね、ただ耳元で囁いてるだけ……というわけにはいかないよ」
上半身を抱えていた右腕が外され、そのまま右手が私の左頬にそえられる。
そして、逃げていた首を定位置に戻される。
臨也「さて、どうしてくれようか」
息を強めに吸う音が聞こえる。
そして次の瞬間、右耳が濡れた温かいものに触れた。
A「あ……！？」
喉から甲高い声が漏れる。
反射的に振りほどこうとして、首を左右に動かそうとする。
けれど、力が敵わない。
その間も、右耳に触れているものはうごめくのを止めない。
輪郭をなぞるようにゆっくりと動き、確実に耳を濡らしていく。
A「う……く……」
歯を食いしばり、さっきみたいな変な声が出てしまわないように耐える。
それでも、耳に与えられている柔らかい感触や、時々聞こえる水音、触れる吐息に煽られて、私の息は確実に荒くなっている。
臨也「ふっ」
A「うあっ！？」
耳に強く息を吹きかけられる。
濡れているせいか少し冷たさを感じ、それが余計に感覚を際立たせる。
そして、急だったのもあり、こらえていた声が押し出された。
臨也「この期に及んでこらえてるわけ？」
A「…………」
私は、肩で息をすることが精一杯だった。
声を自分の意思で出すことすら億劫になっている。
臨也「辛そうだけど、嫌というわけじゃないのかな？ もしそうなら、君の力なら俺を押しのけるくらいできそうだけど」
はたから見たら、思い込みの激しい男が、女を好き勝手にしているように見える。
けれど私は、確かに臨也が言っていることを思っているのだ。
嫌ではないと。
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ささ - もう見ていらっしゃらないでしょうけど、完結待ってます…(；＿；) (2022年9月1日 8時) (
レス) @page33 id: 5b567d925d (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - すっごく面白いです！ 完結楽しみに待ってます! (2019年10月20日 19時) (レス) id: dd46f74fc3 (このIDを非表示/違反報告)
せかすと(プロフ) - 甘党さん» ありがとうございます！嬉しいです(´；ω；`) それなんですよね！！完全にどっかいってます！もうすぐ主人公ちゃんが戻ってくるので、そこで……きっと……orz (2017年10月23日 0時) (レス) id: 10c3da28dd (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 続編おめでとうございます。このシリーズ大好きです!もっといちゃいちゃ増えればいいななんて思ったりして...。続きが楽しみです! (2017年10月18日 22時) (レス) id: 65cd2a92ba (このIDを非表示/違反報告)
せかすと(プロフ) - Sora＠白楽さん» ありがとうございます！！！ 1話に2週間かかってますが、気長にお待ちください……orz (2017年10月2日 0時) (レス) id: 10c3da28dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せかすと | 作成日時：2017年9月18日 22時
