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第103話 ページ9

〜Aside〜


臨也「びっくりした?」


そのままの位置で声を発せられる。


まるで、直接頭の中に話しかけられているような感覚。


A「……そこで、喋るの、やめてくれません、か」


感覚が煩わしくて、逃げるように顔を背ける。


臨也「ん? どうしてさ」


それでも耳を追いかけて、わざわざすぐそばで話しかけてくる。


まるでやめてくれる気配がない。


A「寒気が、するので」


臨也「ふーん。寒気、ねぇ」


顔が見えなくても分かる。


この人は、この状況を愉しんでいると。


臨也「それで? 教えてくれないの?」


A「……その話かたを、止めてくれたら」


臨也「それはできない相談だなぁ」


A「どうしてですか……?」


臨也「分かった、こうしよう。話してくれたらやめてあげるよ」


質問に対する返答が来ない。


それに加えて、自分に有利な状況へと持っていく。


……逃げ出したい。


けれど、上半身は完全に両腕で押さえつけられているし、両足は床から浮いていて、踏ん張ることができない。


座っているソファを蹴ろうにも、深くソファに座らせられているから、力を入れられるほど膝を曲げられない。


臨也「逃げられるとは、思わないことだね」


たった今考えていたことに対する返答が来る。


それに、声音から、からかいを含んだものが消えた。


A「あ、う……」


思考はまだ回る。


けれど舌が回らない。


臨也「あらら、喋れないのかな?」


A「く……」


誰のせいだと、と言いたい。


臨也「誰のせいだと! とか思ってそうだね」


A「……」


そんなに私は、思考がだだ漏れなのだろうか……。


臨也「まあ、喋れないならしばらくこのままだね」


A「……っ!?」


臨也「あ、ちょっと震えた」


この状況がしばらく続く?


私は、これに耐えられるのだろうか……。

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設定タグ:デュラララ , 折原臨也   
作品ジャンル:アニメ
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ささ - もう見ていらっしゃらないでしょうけど、完結待ってます…(;_;) (2022年9月1日 8時) (レス) @page33 id: 5b567d925d (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - すっごく面白いです! 完結楽しみに待ってます! (2019年10月20日 19時) (レス) id: dd46f74fc3 (このIDを非表示/違反報告)
せかすと(プロフ) - 甘党さん» ありがとうございます!嬉しいです(´;ω;`) それなんですよね!!完全にどっかいってます!もうすぐ主人公ちゃんが戻ってくるので、そこで……きっと……orz (2017年10月23日 0時) (レス) id: 10c3da28dd (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 続編おめでとうございます。このシリーズ大好きです!もっといちゃいちゃ増えればいいななんて思ったりして...。続きが楽しみです! (2017年10月18日 22時) (レス) id: 65cd2a92ba (このIDを非表示/違反報告)
せかすと(プロフ) - Sora@白楽さん» ありがとうございます!!! 1話に2週間かかってますが、気長にお待ちください……orz (2017年10月2日 0時) (レス) id: 10c3da28dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:せかすと | 作成日時:2017年9月18日 22時

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