第115話 ページ21
〜臨也side〜
指定された場所は、池袋のある路地裏で、丁度十字路になっているところだ。
ここはいわゆる、『すれ違う』ことができる場所。
すれ違いざまに、物品の取引や指令を伝えることができる。
俺もときどき、ここを使わせてもらっている。
人通りはほとんどなく、監視カメラも設置されていない。
そして、十字路は高い塀で囲まれているから、その内側で活動している他者に、十字路で起きている取引が知られることはほぼない。
こんなところを知っているとは、さすがネブラの秘書といったところか。
俺は十字路の1つの道路から、交差点へ顔を出す。
休日の昼間にも関わらず、相変わらず人は居ない。
……もうそろそろ、約束の1時間後だ。
現れるはずだ。
コツ、コツ
早速、向かって左側の道路から、足音が聞こえてくる。
右側から聞こえてこないことを考えると、『すれ違う』連中ではなさそうだ。
俺は足音が聞こえてくる道路を背にするように、塀へ寄り掛かった。
1歩1歩近づいてくるその足音は、俺の真横で止まった。
？？「失礼ですが、折原 臨也様でよろしいでしょうか？」
先ほど電話越しに聞いたものと同じ声音で、話しかけられる。
俺は塀に寄り掛かるのをやめて、声の主の方へと向き直った。
そこには、俺より若干背が低く、見たところ優男の雰囲気を出している人物が立っていた。
服装は、スーツにコートといった、いかにも『秘書』という出で立ちだ。
臨也「ええ、私が折原 臨也です。あなたは笠原 慶一さん、でよろしいですかね」
笠原「左様でございます。早速ですが、2点確認事項がございます。よろしいでしょうか」
臨也「ええ、どうぞ」
いわゆる『本人確認』が行われた。
笠原氏は、俺の名刺と思しきものを、こちらが表側を見れないように向け、書かれている電話番号とメールアドレスを聞いてきた。
俺は間違えることなくそれに答える。
笠原「折原様ご本人と断定してよろしいようですね。先ほどに加え、お電話でのご無礼をお許しください」
臨也「いえいえ、気にしないでください。それくらいの厳重さがあったほうが、私としても仕事を行う上で信頼できますから」
笠原「ありがとうございます。改めまして、弊社の第三研究開発事業部、第五研究課課長、大崎 才我の秘書、笠原 慶一と申します。よろしくお願いいたします」
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ささ - もう見ていらっしゃらないでしょうけど、完結待ってます…(；＿；) (2022年9月1日 8時) (
レス) @page33 id: 5b567d925d (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - すっごく面白いです！ 完結楽しみに待ってます! (2019年10月20日 19時) (レス) id: dd46f74fc3 (このIDを非表示/違反報告)
せかすと(プロフ) - 甘党さん» ありがとうございます！嬉しいです(´；ω；`) それなんですよね！！完全にどっかいってます！もうすぐ主人公ちゃんが戻ってくるので、そこで……きっと……orz (2017年10月23日 0時) (レス) id: 10c3da28dd (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 続編おめでとうございます。このシリーズ大好きです!もっといちゃいちゃ増えればいいななんて思ったりして...。続きが楽しみです! (2017年10月18日 22時) (レス) id: 65cd2a92ba (このIDを非表示/違反報告)
せかすと(プロフ) - Sora＠白楽さん» ありがとうございます！！！ 1話に2週間かかってますが、気長にお待ちください……orz (2017年10月2日 0時) (レス) id: 10c3da28dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せかすと | 作成日時：2017年9月18日 22時
