プロローグ ページ1
俺は、バラガン陛下の従属官、ジオ=ヴェガ。
今日もバラガン陛下に仰せのもと、任務に出掛けるところだ。
何でも、今回は現世に行ってーーー
A「ジオー‼」
ーーーと、在り来たりな文言を書き綴っていたら、後ろからいきなり名前を呼ばれた。
まあ、そんなには驚かない。本当はずっと気付いていた。
そしてもちろん、誰なのかも。
気安く俺の名前を呼ぶ女は一人しかいないし、それ以前に。
俺の中で、最も記憶に刷り込まれた声だから。
本当は任務の前にその声を聞けて、すごく嬉しかったんだけど、俺はわざと気怠そうにーーーいかにも面倒くせえといった感じで、振り返った。
A「待ってー‼」
後ろから長い髪を揺らして、俺のもとに駆けてくる背の高い乙女は、弾けんばかりの笑顔だった。
A「どこ行くの?」
ジオ「どこって、遊びに行くわけないだろ。任務だよ、任務」
A「そっかー、相変わらず忙しいねー」
ジオ「お前が暇なだけだ」
事実、こいつに任務が回ってきたのは、未だに右手で数えられるくらいしかない。
A「むっ。そして相変わらずの減らず口さん……」
ジオ「はいはい悪かった。じゃあ急いでるし、もう行くからな」
あくまで外見上は素っ気無く、会話も最低限で済まして背を向ける。
A「うん、行ってらっしゃい。くれぐれも、無茶しちゃダメだよ?」
ジオ「分かってるよ」
A「よしよし、いい子だね」
後ろから手が伸びて、ポンポン、と頭を撫でられる。あったかくて、俺は不覚にも顔を赤くしてしまった。
すぐさま振り向きざまに手を退けて、Aを睨み付けた。
ジオ「だから、子供扱いするな‼」
A「え、なんか嫌だった?」
心底不思議そうに、Aが首を傾げる。
……実を言うと、嫌じゃない。全然嫌じゃない。
本当は、ずっと撫でていて欲しいくらいだけど……。
ジオ「とにかく、もう俺は行く‼」
今度こそ背を向けて、足早に歩き出した。
……何故なんだ。
こいつの前ではどうしても、素直になれない。
A「気ィー付けてねー」
背後から、聞こえる声。
俺は振り向かずに、軽く手を上げてそれに答えた。
* * *
ジオの口調が、分からないィーーーーー‼。・゜・(ノД`)・゜・。
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煉海 - 雪さん» 続きって書きたかったんだろうね…^^; (2018年2月22日 22時) (レス) id: a0ddb5db9e (このIDを非表示/違反報告)
龍國(プロフ) - 雪さん» 続きを楽しみにして下さっている方がまだいらっしゃったとは…!最近めっきり更新していなくてすみません、掛け持ちしていて…(-_-;)これから少しずつでも更新していきますね! (2017年3月19日 19時) (レス) id: 74e8f5354a (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 続けを楽しみにしてます。(*´∇`*) (2017年3月18日 8時) (レス) id: 270270d67f (このIDを非表示/違反報告)
龍國(プロフ) - 猫助さん» そうでしたか! ジオの小説って他に無いんですよね…(-_-) 頑張って更新したいと思います! (2016年8月12日 9時) (レス) id: 74e8f5354a (このIDを非表示/違反報告)
猫助(プロフ) - ジオが好き過ぎて探しているうちに、ここにたどり着きました!続きの更新頑張って下さい!( *・ω・)ノ (2016年8月12日 0時) (レス) id: 34b3485816 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:龍國 x他1人 | 作成日時:2016年6月26日 22時