【歌い手】とりあえず自称モブが紙飛行機投げたら主人公達の出会いを変えちゃった話

35話 幕引きの時間 ページ38

ﾊﾟﾝｯ


る「カット」


部長は私の目の前で手を叩いた

『……は』

意味がわからず、狼狽える

る「…いつまでも自分は生徒Aっていうことにしてるの？」

『どういうこと、』

意味がわからない

る「主人公とか、そうじゃないとか、何でそんなにこだわってるの？何でそんなに自分を裏方にしたがるの？」


裏方……

だって、それは…


『……』


言えない

理由なんて、

ない


いつから自分を縛る決まりだった

自分のルールになった

自分の脚本にはそう書かれていた


『私は____』

る「朝霧Aは1人しかいない。そこにこれから描かれている未来の脚本なんて手元にないでしょ、勝手に決めた″自分″を演じるのはもう辞めなよ」


ﾄﾞｸｯﾄﾞｸｯ

心臓が落ち着かない

焦ってる？怖がってる？

自分の感情さえ分からない


『……違う！！そんなこと___』


る「…………以上を持ちまして…朝霧Aのモブ人生を終了します！お疲れ様でした！！」



ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

____ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ




無数の歓声が私の脳裏に響いた

例えそれが幻覚や幻想だとしても

幕引きだと理解した



ﾊﾞﾀﾝｯ



_______ _______

No side


ﾊﾞﾀﾝｯ____


倒れたと思われたが、るすがAを支えた

それと同時に聖愛はAの元に近づこうとした


聖「……先ぱ____「ここまで彼女を追い込んでしまったのは、君のせいでもあるんだからね」…………は、い」


るすはまだ眠り続けるであろうAを姫抱きし、生徒会室を出ていこうとした


聖「ごめんなさいッ！！！ごめんなさい！！」


深々と何度も頭を下げる、聖愛の姿にるすは冷たく放った


る「何度謝ったって、１度傷つけてしまったのはもう2度も修復出来やしないんだ」


静かにそう言うと、るすは生徒会室を後にした


残ったメンバーはただ静かにその光景を佇んで見守っていた

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