122章 なんでもないわけない ページ36
しばらくすると、カノが戻ってきた。クロハも後に続いて来るのかと思ったけれど、そうではないらしい
カノは私のもとへ来て隣に座ると、相変わらずニコニコとこちらを見る
A「クロハはいつ着替え終わるかな?」
カノ「さぁ〜、でももうすぐじゃないかな?」
A「そっか(ニコッ」
カノ「・・・」
楽しみだな・・・初めてみるわけじゃないけど、久しぶりにいつものクロハが見られる
私はマリーが持ってきた紅茶を飲み、カップを置いて息を吐いた
その間、なぜかカノがじーっと見つめてくるものだから、さすがに気になって聴いてみる
A「どうしたの?」
カノ「んーん、なんでもない♪」
A「?そっか」
なんでもないと言いつつ、やはりじーっと見つめてくる
なんでもないわけがない・・・でもしつこく聞くのも失礼だと思い、何も聴かなかった
沈黙が続き、だいぶ気まずくなってきたところでキドが来た。キドは向かい側のソファに座り、足を組むと、ポケットに手をつっこんだ
キド「短時間でもう仲良くなったのか」
カノ「まぁね〜♪」
A「なんかごめんね?急に押しかけてきちゃって・・・」
キド「いや、良いんだ。お姉ちゃんからも大体の事情を聞いてきた。部屋は1つしか空いてないんだが・・・」
A「あ、大丈夫!その部屋はクロハに譲るよ!」
カノ「じゃあAちゃんはどうするの??」
私は・・・まぁ、クロハの部屋の床で寝るという選択肢もあるだろうが
たぶんクロハはそれを許さないだろうし、リビングで寝ようかな
私はリビングで寝る、と言い掛けたところで、ドアがガチャッと開いた
視線を向けると、そこにはクロハがいた・・・のだが
A「髪結ぼうよ;」
クロ「めんどい」
A「じゃあ私が結んであげるから!」
私は立ち上がって、小走りでクロハのもとに向かう
クロハがその場で座ったので、私はクロハの後ろに回り込もうとした
でもクロハが腕をつかみ、「前から」と言って後ろには行かせてもらえなかった
A「前からじゃできないでしょ;」
クロ「できる(グイッ」
A「わっ!?」
クロハは私の腕を引き、自分のもとへと抱き寄せる
私はクロハと向かい合う形で座らされ、クロハは私の胸に顔を埋めてピタッと密着した
まぁ確かに、これなら髪を結べるだろうが・・・
A「恥ずいよ・・・///」
クロ「結ばねぇならずっとこのままだぜ?」
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桜雪(さくらゆき)(プロフ) - あ、そうだね、ホントのバカノのなっちゃうからやめとくおwww←うん!頑張って欲しいお! (2015年9月1日 7時) (レス) id: b6e9f26e73 (このIDを非表示/違反報告)
冴月(プロフ) - 桜雪(さくらゆき)さん» 落ち着くお´・д・`)これ以上殴ったら更にバカになっちゃうお(( 頑張るお!! (2015年8月30日 18時) (レス) id: afd824c661 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(さくらゆき)(プロフ) - カノ…!優しいね……けど、ホントは記憶があるってこと思い出したらムカついてきた何かイラっとくるおいカノ一回殴らせろ。←冴月ちゃん!!いろんな意味で頑張れ!! (2015年8月30日 7時) (レス) id: b6e9f26e73 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(さくらゆき)(プロフ) - 冴月さん» じゃ、そっちは悪くないと認めるんだお。(^ω^) (2015年8月28日 18時) (レス) id: b6e9f26e73 (このIDを非表示/違反報告)
冴月(プロフ) - 桜雪(さくらゆき)さん» キリないお´・д・`) (2015年8月28日 18時) (レス) id: afd824c661 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冴月 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Satsuki0111/
作成日時:2015年8月4日 20時