【カゲプロ】 初代【冴える】 と 現役【冴える】

38章　　【友達】 ページ45

目を開けると、辺たりは薄暗かった


それに蒸し暑い、そろそろ帰ろ・・・あぁ、そうか

　


A「帰る場所・・・ないや」


　


私は再び木の幹に突っ伏し、大きくため息をついた


ほんと、なんて厄日だろう。私はとことんついていない


うなだれている中、私はふとこう思ってしまった


"クロハに会いたい”


われながら、こんなことを考えるなんて馬鹿だと思う


私は木の幹から顔をあげ、ゆっくり立ち上がった


このままでは、野生の動物やらハチなどの毒生物にやられてしまう


そうさとった私は、ある場所を目指して、森の奥へと歩き始めた


どんどん奥へ進むと、だんだん建物がみえてくる


そう、マリーの家だ


今はアジトにすみついてるし、この家は使っていないだろう



私はさっそくドアノブに手をかけ、ゆっくり回した



幸いカギはかかっておらず、ｶﾁｬｯと音が鳴り、ドアノブを引くと簡単に開いてくれた



ｷｨｰ････



　

A「うわぁ・・・」




さすがに何年も使われていないから、すこしホコリっぽかった


私は入り口のカギをちゃんと閉め、家の中を物色した


絵本とか、マリーが昔描いたであろう絵が壁にはりだされていた


ふと、机の引き出しを引いてみたのだが、どうやらカギがかかっているらしく、あけることができなかった






A「しばらくはここにいよっか」





アジトに帰るのは、心の整理ができたらにしよう


みんなはわかってくれるだろうか


私はベッドに腰をかけ、脱力したように上体をベッドに投げ出した


そして目をゆっくり閉じ、私はまた、深い眠りについた





　



　



　



　


　


アジト〜マリー視点〜






キド「Aのやつ、おそいな・・・」




もう8時を過ぎた頃、Aはまだ帰ってこない


私はみんなに、Aの身にあったことを話さなかった


Aはきっと、知られたくないと思っているから


Aはきっと、自分の口でみんなに伝えたいと思っているから


私はみんなが戸惑っている中、一人である考え事をしていた


もし、みんながAの敵に回ってしまったら・・・って


Aは泣いてた、好きであんな態度をとっているのではないとおもう


なにより、Aはみんなを傷つけるような人じゃない




だから私はこのとき決めた



もしみんながAの敵に回っても、私が・・・わたしだけが、Aの味方でいようって



【仲間】を敵に回してでも、私は【友達】を守るんだ

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