【カゲプロ】 初代【冴える】 と 現役【冴える】

22章　　甘い罠 ページ26

クロハ視点

　



ｳｨｰｰｰﾝ・・・ｶﾞﾀﾝｯ




ウララ「お帰りなさいませ、主」



クロ「ああ」



　

研究所に戻ると、いつものように召使が出迎えてきた

　
俺はそいつの横を通り過ぎ、自室へと足を運ぶ



自室に着き、複数のコンピューター画面の前にある椅子に俺は腰をかけた



画面には、女王の仲間が集まるアジトの内部が映し出されていた



もちろん、奴らの行動を監視するのもあるが、今の俺にとっては【ついで】でしかない


　
今の俺にとっての最優先事項はAだ



だから俺は、使いの蛇にカメラを内蔵し、監視させている



Aは俺に【恋愛感情】を抱いている、それは俺も同様だ

　

だが、Aはまだ女王たちと俺との間で揺れている状態



味方につく【きっかけ】を作らせれば、Aがどちらにつくかが決まる


　
なら俺がその【きっかけ】を作ればいい





　

クロ「もう少しの辛抱だ・・・」





　
あと少しでAが手に入る


　
そのとき、召使が俺の部屋に入ってきた




　

ｶﾞﾁｬｯ



　
ウララ「主、またあの女をお気になされていたのですか？」


　
クロ「お前には関係ねぇだろ？用がねぇなら下がれ」

　

ウララ「っ・・・」




　

顔を見なくても口調ですぐわかる、この召使はAに嫉妬しているのだ


女という生き物はつくづく醜いものだ。


　
思い通りに行かなければ、その【原因】となるものを排除しようとする


　
俺は知ってる、この召使がAにちょっかい出していることを

　

・・・・が




　


クロ「悪くねぇな・・・」


　

ウララ「？」




　

そうだ、良い事を思いついた

　

この召使を利用しよう、そしてAに嫉妬させよう



Aが俺にすがりつく姿が目に浮かぶ


　
その光景を思い描くと、俺の口は自然と緩んだ


　
俺はそこをぐっと堪え、召使に指示を出した





　

クロ「おいお前、今から1週間、外出などの自由行動を許可する(ﾆﾔｯ」


　
ウララ「!?主、それはいったいどういう・・・」


　
クロ「うるせぇなぁ、許可してやってんだからガタガタ言うんじゃねぇよ」


　
ウララ「っは、はい!!」




　

そういうと、召使は俺の部屋を早足に出ていった


　
恐らく、一番に向かう場所はAのところだろうな


　
俺は椅子から立ち上がり、その召使の向かう場所へと足を運んだ






　






　


　


　





クロ「―――・・・さぁ、俺を楽しませてくれよ？(ﾆﾔｯ」

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