＊マイガール６＊ (ページ13)

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＃258 ページ13

あいつ…
そんなおしゃべりなやつだったとは思わんかった。

『さとくんは、岡田さんに買わないんですか？』

敬語が抜けるときと抜けないときとがあるAちゃん。
拗ねたときなんかのタメ口は可愛くて仕方ない。
今日は割りとタメ口が多かったんだけどな。

「もう敬語やめろよー」

『意識すると無理です。だって、年上だもん』

「おっさんって言いたいんやな」

『なっ…もうっ、そんなことは言ってませんー』

Aちゃんはお土産屋さんで、あーでもないこーでもないって一人言のようなことを言いながら、みんなへのお土産を選んでいる。

おれもあいつらに買っていくかなー。
いや、誰と行ったのかっつー話になってめんどくせーか？
松潤にはバレたくねーしな。
翔くんにだけ買ってくか。

翔くんへのお土産を買って、ほとんど別行動になってしまったAちゃんを探す。

キーホルダーのところで何やら真剣に悩んでる様子のAちゃんを見つけた。
おれに気づいて手を振る。

「なに悩んでんの？」

『ちーちゃんたちのお土産。ペンがいいかなーと思ったんですけど…キーホルダーの方が可愛くって』

２つを見比べて、どうしよって悩むAちゃん。
そんな姿も可愛いって思うおれは相当やられてる(笑)

「時間はまたあるからたくさん悩めばいいよ。おれ、トイレと煙草と行ってきていい？」

『付き合わせてごめんなさい…』

申し訳なさそうにシュンとなるAちゃんに「大丈夫、すぐ戻んね」って言って頭を撫でて、店を出た。

トイレと煙草ってのも本当なんだけど…目的は別。
一緒に買いに行っても良かったんだけど、どうせならサプライズしてーし。
なんてがらにもないことを考えて、目的の場所へ急ぐ。