四十五日目 ページ45
「そういえば、どうしてきたの？」
思い出したようにそう言ったコンタミに「あ、」とレウクラウドとばどきょーの声が重なる。
「ほんまやん、なんで？」
なんで、と言われましても、とレウクラウドへと目線を向けたA。
『私のことお化けって知って怯えてたから...とりあえず、成り行きで？』
「意味ﾜｶﾗﾅｲ」
何でそうなるの、と言いたげにじと目でAを見る。
『危険な幽霊だとか言われて強制成仏とか洒落にならないじゃん』
そういい唇を尖らせたAに呆れる緑色。
暗い室内でうっすらとした光の中会話しているからか、段々話題は反れていく。
結局話が向かったのは、恋ばなだった。
『え、彼女いないんですか？』
「ｳﾜ､ｳｻﾞ」
「要らへんよ、んなもん。てか、仕事で忙しいし」
「俺は欲しいけど...今じゃないだろって感じ」
「俺は要らないかなぁ〜」
上から緑色、ばどきょー、レウクラウド、コンタミ。
反応が多種多様だ。
「てか、お前はどうやってん」
『え？』
「学生やったんやろ」
きょとんと目を瞬きさせるA。
ようやく意味を理解し、腹を抱えて笑った。
『いるわけないじゃないですか。女子校に通っていたのですから』
「ﾌｰﾝ」
『何？その反応。』
Aが直ぐに緑色へと視線を動かすと鼻で笑う。
Aは頬を膨らまし、緑色はそれを心底楽しそうに口角をあげた。
「こらこら、喧嘩しないの〜」
コンタミの言葉に静かになる。
大人しくいうことを聞くと思っていなかったのか、止めた張本人が驚いた表情を浮かべた。
「きちんと辞めるんだね」
『まぁ、そうですね』
Aがすんなり答えるとコンタミは動揺しながら「そっか、」と言葉を溢した。
『...そう言えばなんですけど、コンタミ先生って幽霊見えてますよね』
レウクラウドがAのために作った紅茶を飲みながら思い出したようにそう溢すA。
コンタミの作業の手は止まり、他のメンバーは「え？」とコンタミへと目を向けた。
「...あはは、バレちゃってたか」
『まぁ、幽霊ですので』
『姿は見えずとも声は聞こえるんですよ、』とAは笑みを浮かべるコンタミを見ながら告げた。
「まぁ、見えるって言っても極一部だけどね」
『そうじゃなかったから神かなんかですよ』
コンタミはAの切り返しの早さに口元を手で覆い微笑んだ。
Aはそれをないもののようにじっと見つめた。
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年2月2日 16時
