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四十四日目 ページ44

「...で、バレて観念して此方来たっちゅうことか?」

呆れたようにしながらも目の前で仕事を進めるばどきょー。

『まぁ...兄貴居ないなら良いと思って。』

「その代わりどりみーにバレてるんだよな」

『嗚呼...はじめまして』

Aが目を向けると本人は肩を揺らし教師とは思えないほどの人見知りをする。

「みっどぉ?」

「...レウサン、レウサン」

コンタミに催促されて彼はレウクラウドへと救助を求め出す。

「ミドリイロデス」

「ハ?」

せっかく真似までしてやってくれたレウクラウドに怒りを露にする緑色。

「いった!ちょっと、どりみーが言ったんじゃん!ちょ、痛、痛い!」

レウクラウドは「辞めて、」と逃げる。

成人男性とは思えない行動にAはぼーっとその様子を見ていた。

『緑色先生?言いづらいな』

「あれやけどな。

生きとったらどりみー同い年やろ?タメでええとは思うんやけどな」

Aと緑色は驚いたように揃いに揃ってばどきょーへと目を向ける。

「同イ年...」

緑色はばどきょーからAへと目を移した。

『...なんですか』

「イヤ...ナンデモナイ」

『そうですか』

会話では冷たいものの、二人の心情は荒ぶっていた。

内心、仲良くなれるのではと思いながらもその糸口を見いだせない二人。

それに気がついていながらもその状態を見るだけのばどきょー、コンタミ、レウクラウド。

次に話しかけようとしたのはAだった。

『兄といつからの知り合いで?』

「...専門校ダケド」

『へぇー』

沈黙が職員室を支配する。

「嫌々嫌々、え、なに?仲悪いの?」

手助けをするように間に入ったのはレウクラウドだった。

「レウサン...」

困ったような声を出す緑色にばどきょーは大笑いする。

ご満悦のようだ。

「流石に可哀想だったね、今のは」

そう言いながらも口を手で覆い笑うコンタミ。

「...コンチャン?」

「みっどぉ、ごめんって」

クスクスと笑っているコンタミを不満げに見る緑色。

「ま、ほんまにタメ語でやってきゃええんやないか?」

『そう言われましても...楽勝ですね』

「楽勝なんや」

笑うばどきょーに『はい、』と頷くA。

「エ...ホントニ言ッテルノ」

『当たり前でしょ?』

「ウワ...」

仲良くなるきっかけを作ってもらえたお陰か、段々話していくA。

緑色は面倒くさそうにしながらもAを認めたのか、嫌がることはしなかった。

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作者名:咲々姫 | 作成日時:2021年2月2日 16時

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