三十五日目 ページ35
『ふわぁぁ...何さぁ、寝てたのに、あやめに起こさせに来やがって』
寝起きなのか口調がきつめのA。
それもそう。
お昼、昼食時間にあやめを通じてAを起こしたのだ。
「ちょっと、どういうことなん？」
『どういうことって、何が？』
いつものメンバーからゾムと鬱が欠けている状態。
その他メンバーがAに迫りよってくるのだ。
Aは眉を潜め話を聞く体制にはいる。
『で？』
「A先生。他の人と会ったことはあるか？」
グルッペンからの質問に『分からないけど、無いとは思うよ』と答えると「ふむ」と考え込んでしまう。
話が見えないAは『何？どうしたの？』と近くにいた兄さんへと目を向けた。
「...今、学校内で有名なんやで。
夕方から夜中頃、女の幽霊がさ迷うって。」
夕方から夜中か、と頭の中で想像するA。
一つ疑問が生じ兄さんへと目を向けた。
『なんで生徒がそんな時間にいるの？』
「忘れ物だってさ」
『ふーん』
Aは不思議そうにその話を聞いた。
『私は学校には中々いないし、その時間学校にいないからね。』
「へぇ...何か知っとることは？」
『う〜ん、ないなぁ』
聞いた本人であるシャオロンは「そうか」と悩んだように首をかしげた。
Aは悩んだ末、一つの提案をすることを決めた。
『夜、忍ぶか』
「は？」
『だって、ゾムと鬱は夜間授業なんでしょ？ってことは空いてるじゃん。
いいじゃん、探してみよ。私的にもそのままお坊さん呼ばれたりするの嫌だし』
そういうとシャオロンはグルッペンへと目を向けた。
グルッペンは頷き、「そうしてみるか」と決定する。
『何時頃来る？』
「俺、夜嫌なんだけど」
幽霊嫌いのひとらんらんがそう言う。
Aが幽霊と知ってから目も合わせてくれなくなったほどなのだ、夜が嫌と言うより肝試しが嫌なのだろう。
『嫌な人は来なくてもいいと思うけどね』
「あ、ちなみに俺は貯まっている課題があるからな、トン氏頼む
三年は今日急に課題沢山出されたし」
グルッペンがそう言い食事を終える。
同意するように頷く三年生組。
トントンはため息をつきながら頷いた。
「俺は課題終わっとるし...ええんやけどさ」
「お前ならとりあえずまとめられると思うからな」
グルッペンに認められているらしい。
しかし、恥ずかしいのか目線を反らしていた。
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年2月2日 16時
