トラウマと気胸(雅紀) 3 ページ3
智サイド
突然呼ばれて、何事かと雅紀の部屋に行ったら胸腔穿刺なんて言われてびっくり。ぽわんとしてる僕にはとても付いていけないスピード感で翔は手を動かし、僕にも指示を出してくる。
それにしても翔がいる時で良かった。翔は小児救急にいたから、何回かは経験あるんだろうけど僕なんて、穿刺している所を見るのも数える位しかない。
必要な物を取りに行って戻って来ると、すぐに準備を始める翔。胸腔穿刺をすると言われてビビってる雅紀がちょっと可哀想な気もしたけど、苦しい方が余程辛いだろうからと思い直し、しっかり手を握り、励ました。
今の病院に勤務し始めて、胸腔穿刺なんてそんなにしている筈がないのに、慣れた手付きでサクサク処置を進める翔はやっぱり凄い奴で…
見惚れていたのを"ｼｭｯｼｭｯｰ"と空気の漏れる音で現実に引き戻される。
翔と雅紀を後部座席に乗せ、車を発進させた僕は、いつもより慎重にその道を走らせた。
時折、ルームミラーで後ろを確認すると、雅紀は手で涙を拭っているみたいで、翔はそんな雅紀の頭を優しく撫でている。
5分位走った頃、雅紀の泣き声が聞こえ始めた。
「どうした、雅紀？泣くとまた苦しくなるよ。な？もうすぐ病院に着くから、大丈夫だから…」
「怖い…こわぃよ〜」
「怖い？何が怖いの？大丈夫だよ、何も怖いことなんてしないよ？」
聞こえてきた２人の会話。
その会話を聞いてピンときた。
「翔、多分フラッシュバック起こしそうなんだと思う」
「え、マジで？ど、どうしよう。智にぃ運転代わろう？」
さっきまでの自信満々の翔はそこにはいなくて、慌てている姿が…(笑)
「大丈夫だよ、そんなに焦んなくて。
目を開けさせて、話し掛けてあげて？現実に戻れるように」
「分かった。
雅紀？目、開けてみ。ほら、俺だよ。怖い人誰もいない。分かる？」
「しょ、に…」
「うん、翔にぃ。分かるな？
胸が痛いのは病気のせいだからな？怖いことないから、安心しろ」
ちょっとアシストするだけで、こんだけできる翔。
さすがたね。
「雅紀、もう病院に着くよー。まだ、苦しい？」
別に僕が運転席から聞くことではないけど、意識を"現在"に向けさせるために、敢えて。
「うぅん、大丈夫。苦しくない…」
その答えにも安心したけど、漸く見えて来た病院にも安心を貰った。
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虹(プロフ) - 智宮SKさん» 智宮SKさん、返信ありがとうございます！良かったー(*^O^*)気に入って頂けて。また機会がありましたらリクエストお願いします！これからもどうぞよろしくお願いします(^o^ゞ (2018年12月8日 23時) (
レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
智宮SK(プロフ) - ありがとうございます！先程読ませていただきました。こんなに早く作っていただけるとは思っていなかったので驚きです！家族の優しさと暖かさに溢れているとっても可愛い作品で、心が暖かくなりました。これからも応援しています！ぜひまたリクエストさせてください！ (2018年12月8日 22時) (レス) id: 386f8f3e08 (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - 智宮SKさん» 智宮SKさん、リクエスト終了しました。part7で公開しています。ぜひご覧下さい。ご希望に添えてると良いのですが…(*^O^*) (2018年12月8日 22時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - 桜＊潤さん» 桜＊潤さん、コメントありがとうございます！可愛い診察、伝わって嬉しいです♪話を無理やり繋げてしまいましたけど、こちらも伝わって良かったです。これからもよろしくお願いします(^O^) (2018年12月7日 14時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
桜＊潤(プロフ) - 翔パパが体調崩すのは珍しいけど色々あったからだろうけどね。でも可愛い診察されたら回復も早いよね。 (2018年12月6日 19時) (レス) id: ed324fff49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2018年12月5日 16時
