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白龍に言われた言葉を思い出しハッとした。
そうだ、、あれを聞いて、そのまま自分は仮死状態になってしまった。
だが、もし生きていたとしても…
行動に移そうとしただろうか？
「…「俺なんて」か……
俺は…おまえが羨ましかったよ。
俺と出会うずっと昔から、おまえらは共に過ごしてきて……
あいつも、おまえだけにしか見えない顔をするし…
正直おまえって、ヘタレなとこあるじゃん」
「エッ」
「でも、あいつはそんなの気にしない。おまえの成長を見てるんだ。
おれは初めから、あいつが尊敬するべき師匠って立場だった。
俺の技術とか、強さとかが消えちまえば…
あいつとの関わりなんて、簡単に消えちまうのさ。
最も、あいつはもう…俺の助けなんていらないし、俺の教えなんていらないし……
役に立つことだってできねえ。
だから、俺はお前が羨ましいよ。アリババ。」
(師匠は…そんなことを、思っていたのか……
俺は……ずっと、この立場に甘えて過ごしてきてたんだ…
そりゃ、あいつのことが好きな他の人からしたら、イラつくよな……)
「まあ、この恋を結ぶつもりもねえ。かといって諦めたつもりもねえ。
俺はあいつのことが好きなままだし、あいつが困ってたら助けるように動くよ。
でも、あいつを幸せに出来んのはアリババ、おまえだと思ってる。
アリババ、あいつ泣かせたら承知しねえからな。」
「……！はいっ！」
「まあ…俺はお前を応援してるけど、あいつに相応しいやつがお前だけとも限らねえ。」
「えっ？」
「ヤムライハは…お前じゃなくて……
ア「戻りましたーーー、！！」とが1番お似合いだって言ってたぜ。……」
「え？師匠、今なんて……ってあ！！」
「あ！！アリババ！！」
振り返ると、そこにはAの姿があった。
昔と本当に、何も変わらない。
アリババは、そんな彼女を見て、本当に嬉しくなった。
急いで立ち上がれば、Aがドタタッとやってきて飛びついてきた。
「うぇっ!?」
「アリババー！久しぶり！！」
ぎゅーーっと抱きしめたら、直ぐに離れてしまったが、久しぶりに見る、ずっと恋焦がれていた彼女の整った顔が前にあって、頬を赤くした。
「お、おー、、」
「元気してた!?あはは、本当に生きてる！生きてる！！
……よかった……」
花のような笑顔が、どんどんくしゃくしゃと萎れていって、涙を流した。
アリババは、彼女の肩に手を乗せて、優しく話しかけた。
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年6月30日 21時
