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(着物だってしっかりした物だったし、それはそれはブラックでも、間違いなくやりがいは感じていた。
その仕事に強い不満を抱いていても、仕事すること自体は楽しかった。紅明様との仕事はそういえば長かったな、特に思い返すこともなかったけれど、あの人にもだいぶお世話になった。
そう、私は大切な人が沢山いた。1度でも感謝の意を抱えたら、その人は私の人生にとって得を与えた素敵な人であり、私の人生を作り上げた一人の人間であり、大切な人であった。大切な人が多すぎるというのは、悪いことなんかではない。とてもいい事。私は間違いなくそうだと強く確信している。
なのに私は、国を出ていったのは仕方がないとしても、白瑛様にも嘘をつき、そしてもう国とは関係ないと関係を持つことを断固拒否し、自分がしてきたことへの責任を放棄した。
間違いなくあの国を支えた1人であった私は、あの国の責任の1部を間違いなく抱えている。それはもう消えたかもしれない。
だとしても、私は好きだった。いいや、好きなんだ。紅玉も白瑛様も紅覇も紅明様も。紅炎様と白龍は置いといて、それでも私にはあの国に大切な人が沢山いる。
なんとしてでも、最悪な事態を避けなくちゃ。
なんとしてでも、皆の”命”だけは守らなくちゃ。
もう間違えない、もう間違えられない。
後々後悔するのなら、私は自分の”人格をも壊して”やる。
後悔する必要など、悲しむ必要など、なくなるように。
馬鹿な私は、ただ今のことだけを考えて、未来のことを視る。
最後が幸せならそれでいい。
だって、最後には……)
Aは目を閉じて、遠い未来を見た。
そしていつ見ても変わらない”最後”を見て、目を開けて、強く微笑んだ。
この時だけ、強い光が瞳に反射した。
(やって見せる、大切な人の幸せな未来を探し出して、必ず、実現してみせる！)
彼女がまた瞳に光が点るのは、何時になるだろうか。
彼女自身は、果たして、その未来を、見据えることが出来ているのだろうか？
［だめだ、そんなことしちゃ。］
＿無理よ、どんなに足掻いても、私にはできない……
＿運命なんて…
＿私にはできる！絶対に叶えてみせる！この力で、”未来”をこの手で！
彼女は今、母親と真反対の道に1歩踏み出した。
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氷空音(プロフ) - 海月ゆらさん» コメントありがとうございます！こちらこそここまで読んでくださってとても嬉しいです😭完結まで精一杯頑張らせていただきます❤️ (2022年5月23日 0時) (
レス) id: 6c8722363c (このIDを非表示/違反報告)
海月ゆら(プロフ) - 続編おめでとうございます！マギに再熱して色々な作者さんの小説を読ませていただいてたのですが皆さんマグナシュタットあたりで止まっていたりしていたので、ここまで書いてくださって本当に感激してます！！無理のない程度で頑張ってください(^^) (2022年5月23日 0時) (レス) id: 20614a99c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年5月17日 1時
