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「だが、追う背中が消えても……
この世界は続くんだ。
自分の意志で立ち上がれないのならば、失くした幻影たちが過去に目指した理想にとらわれるしかない。
そして、与えられた使命が、間違いも正解もわからぬ今、明確な”終わり”がない故に、自分が死んでも続いていく世界で「よく頑張った」と褒められる日が来ることは永遠にないのなら……
自分の選んだ道に、意志に従い歩いていくことも、1つの大切な道だと思う。」
(……私の母は…1番、何を望んでいるのだろうか？
この世界を滅ぼさせないことを望んでいるのだろうか？それとも、私の幸せを望んでくれているのだろうか？
わからない。けれど、「世界を正す」ことが、「間違った存在」つまり「アル・サーメン」を滅することだと思い込み行動してきた。「世界の異変」を止めるために、生まれ落ちたのかと思い込み生きてきた。
けれど、私の生まれた意味はどうやら違うらしい。
「アルマトラン」の過去を視て、母は私にただ色んな人を救って欲しいと。そしたら世界は平和になると思い、人々を救いながら世界平和を目指すようにと願っていたらしい。
「救う」……なんと抽象的な言葉であろうか。
救った、救われた、そんなもの全て、救われた人が、救われた時に初めて気がつくことで、私が人のために確信を持ってできることなど、何一つないのである。
白龍にだって、私は彼のことを思って寄り良い未来、幸せな未来を見るようにと提案したけれど、そんなもの私が決めていいことではなかった。
私はただ都合のいい幸せを押し付けていただけで、彼にとっては本当に今の生き方が幸せへの1歩なのかもしれない。
……私は意味がわからなくなった。そもそも母親の私を産んだ理由が次の世界を救うため。平和にするため。けれど「セイバー」が私を産み落としたのは自分が私の体を乗っ取り「アル・サーメン」含むこの世界全てを壊そうとしていたからである。
姉は不老を駆使し私のような力を持っていないにもかかわらず「シュバリエ」として「人」として、人を愛し愛されの素晴らしい人生を送って、花と散った。
それと比べ私はどうなのだろうか、いつまでも曖昧な理想像を手にただ誰かの後ろをほっつき歩くだけの無能であり、結局コロコロと理想像を変え無為徒食な人生を歩んできただけの奴なのではないだろうか。
私は初めから、その抽象的な使命に縛られ、終わりも知らぬまま…1番未来を見れていなかったのは私だったのだ。)
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氷空音(プロフ) - 海月ゆらさん» コメントありがとうございます！こちらこそここまで読んでくださってとても嬉しいです😭完結まで精一杯頑張らせていただきます❤️ (2022年5月23日 0時) (
レス) id: 6c8722363c (このIDを非表示/違反報告)
海月ゆら(プロフ) - 続編おめでとうございます！マギに再熱して色々な作者さんの小説を読ませていただいてたのですが皆さんマグナシュタットあたりで止まっていたりしていたので、ここまで書いてくださって本当に感激してます！！無理のない程度で頑張ってください(^^) (2022年5月23日 0時) (レス) id: 20614a99c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年5月17日 1時
