神様.27［マギ］ (ページ3)

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ウーゴは隣を彼が通っていっても、ただ前を向いたまま立ち竦んでいた。

ソロモンたちの前にセイバーはやってきた。

ソロモンは彼女の死体をみて顔を歪めた。

惨すぎる。人によっては、他の丸焦げの死体よりも酷いと感じるだろう。

「な、、、、、な、なな、なんでグロリアが、、、」

こんな目に……会わなくちゃ……

シバは彼女を見つめた。

「まだ生きれる。」

「………………え？」

ソロモンはセイバーの言葉に目を見張った。

「ほかの彼らは………もう、命が、無いけど……彼女はまだ生きてる。心臓はしっかり動いてる。ほんの微かにだけど……」

「そ、れは……本当か……」

「うん…俺の魔法を使えば、きっと失った腕を戻せる……臓器も平気だ……子供の安否も確認する……」

ポタリと、グロリアの心臓部に彼の涙が落ちた。

「テスは……テスは……？テスも、出来るでしょ！？セイバー！！！！」

ファーランの嘆きに、セイバーは力なく首を横に振った。

「無理だ、もう、生きてない。」

「い……………………う……うわああああああ！なんで！！！なんで！！！！なんでテスが！！！」

「……セイバーは、今すぐ、治療を開始してくれ。」

「……わかった。」

セイバーは彼女をゆっくりと地面に下ろすと、神杖を震える手で握りしめて、願うように力を込め始めた。

ウーゴが、血濡れの彼女の神杖を持ちながらやってきた。

「生きれるって…本当？」

「……やって、みる。」

「…………そう。」

ウーゴは神杖を抱きしめて、座り込んだ。

だが、その姿は惨いものだ。

やられたのは、変わらない。腕を切られ、腹を貫かれた。

「彼女は……守ったんだよ……最後まで……

ここに、人が集まってるのも、そうだ……

彼女は自分のボルグで、守ろうとしてたんだ。皆を。テスも、全員。」

セイバーのその言葉に、彼女の秘密を知る3人は顔を歪めた。

彼女が突然、後方担当のセイバーと変わりたいと頼んできた理由も、

最終決戦だから気合を入れてると思い込んでいた、赤い瞳を見せたままにしていた理由も。

なんで教えてくれなかったの、なんで、なんで

それぞれ思うことがあったが、ありすぎて、

それ以降、誰一人声を発することはなかった。