神様.27［マギ］ (ページ16)

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「ソロモン王…あなたは間違っている!!」

アルバが言う。

「神をおかし、はずかしめ、それではあのダビデと同じよ！！神になり変わろうとしたあの男と……！」

(何故？何も間違っていない。間違うことなど出来やしないのに。)

「………そうじゃない、アルバ。俺が神になるのではない。すべての知的生命体で神を共有するんだ。そして、一人一人が世界の主にならなくては…

真実を知ってしまった今、「運命」を神に支配されたままでは俺たちは絶望で生きてはいられない。

みんながそれぞれの生き方で未来を変えられる可能性がある世界にしなくては。」

(ならば……私は、どうなるの？神に支配された「運命」ではなく、私は何を見たの？

未来を変えられる可能性がないことを知っているのは、私だけなの…!?)

「………………！！ダメよ…ダメダメ…それだけはダメ……」

グッ

「ソロモン！！」

アルバがソロモンに斬りかかったが、ビタァ！！とダビデの杖によりそれはかなわなかった。

「それすらも…見透かしていたというの…！？ダビデ……」

「これだけの魔力量だ……必ず成功する…だが、俺には制御出来ない。力魔法を極めた君すら身体がどうなるかわからない。それでもやるんだね？ソロモン……」

「ああ。…………みんな、今日まで俺に着いてきてくれた……」

「？」

「え…？」

「俺たちの理想は俺の意志として神の意志とすげかわる。ただそれはあくまで意志だ。世界に干渉はできない…何か世界に異変が起きた時、抗うための力は残しておかねばならない…」

「…！？何を言っているの！？ソロモン…」

「……………………」

(行かないでなんて、言えないわ……)

グロリアは彼を呆然と見つめた。

「シバ、おまえはいつも俺をいちばん理解してくれた。

ウーゴ、おまえがいれば、どんな破壊の時代にも創造をもたらすだろう。

アルバ、おまえのことは1番信頼していた。これからも俺を諌め、力を尽くせ。

グロリア、おまえが「仏」となろうと、俺はお前を愛してる。これからもどうか絶望せず、お前の大好きな世界を変えることだけを考えて諦めないでくれ。」

「……ま、って、ソロモ……」

我慢できずにグロリアは手を伸ばした。

カッッ！！

バラッ

その時……「神(イル・イラー)」を構成していたルフのほとんどが引き離され、本体は異空間に封印された。

そのルフは、地上のすべての種族に均等に分け与えられた。