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「……残念だけど、戻るしか手はないね。なぜなら君はもうやることが無いから。
次彼女の目が覚めた時は、もう彼女じゃない。「僕」になっている。
君が出ていってくれなくちゃ完全に体を貰えないから、早く消えてくれるとありがたいんだけどなァ……」
心底面倒くさそうに男は言う。
アラジンは尻もちをついた体制のまま、俯いたまま口を開いた。
「Aお姉さんはまだ死んでなんかいないよ。」
男はその言葉に目を丸くすると、直ぐに口角をニタリとあげて笑った。
「声が震えてるぞガキ。」
唇をぎゅっと噛む。
我慢しろ、泣くんじゃない。
(Aお姉さんは死んでなんかない。)
「アイツが好きだったこともわかってる、良い奴だったよな。
けど、こんな腐った世界にあんな奴がいても意味が無いんだ、何も正せやしない。
「アル・サーメン」……俺はあの組織が大嫌いだ。」
「！！」
「あいつらは僕を勘違いしてるからなァ……今回の協力は感謝してるが、墓穴を掘っているってことに気づきやしないアホ共だ。
僕はなァ？”全部壊さなくちゃ”いけないんだ。
俺だけの正義が、それなんだ。
「アル・サーメン」も、「運命」も、全員、全部、1度リセットしよう。
お前もさ、諦めろよ。
僕はな、自分がキチ ガイってことを理解した上でこういう事をやってんだ。助けろだのほざいたって、あいつを戻せだの喚いたって意味はねェぜ。」
「Aお姉さんは死んでなんかいない……！！」
アラジンは俯いていた顔を上げて男を睨んだ。
男はニッコリと笑う。
「物分りが悪いガキだなァ」
アラジンは杖を両手で持ち、男から2歩ほど下がって距離をとると杖を相手に向けた。
「んォ？やるのかァ？」
「戦う気は無いよ。ただ、お姉さんは本当に死んでなんかいない。
まだ白いルフが残ってるじゃないか、お姉さんの白いルフが！僕にはわかる、完全に黒く染ったわけじゃない！
……それに、もう1人の真っ白なルフを、君は堕転させることが出来ない…。」
「……身体を貰うのに全てを黒くする必要なんてない。たかが1割くらいの白ルフがあったとしても、そこからあいつの白色を取り戻すことは不可能だ。」
「不可能なんかじゃない……僕にはできる……！」
「お前…まさか「ソロモン」の力を使うつもりか？辞めとけよ、お前の体が持たねえぜ」
ニヤリと笑う男にアラジンは微笑み返す。
「嘘つき。本当は怖いくせに。」
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氷空音(プロフ) - ももさん» ももさん！毎回コメントありがとうございます、とても励みになっています☺️頑張ります👍 (2022年3月16日 17時) (
レス) id: 5e2c75e263 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 続編おめでとうございます🎉一日に2話も出してくれて嬉しいです！無理しないでゆっくりと頑張ってくださいね！これからも応援しています‼️ (2022年3月16日 0時) (レス) @page3 id: 540177c56f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年3月14日 23時
