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ビィ……
黒いルフが全て飛び去り、そこに現れたのは高身長の男だった。
男はしゃがんでいるアラジンを、腰に手を置きながら首を傾げて見下ろしている。
だが首を傾げているのは疑問を持っている時のものなんかじゃなくて、もっと威圧的なものを感じさせる要素のひとつだった。
長い前髪、紺色で、後ろでひとつに結んでいるが、髪の長さがそれほどある訳じゃない。
腹筋を出した全身黒い、まるで”ジンを思い出させるような”服装に、
先程アラジンが見た、長い前髪から微かに覗く青い瞳。
歯を少し見せている唇にはピアスを1つ。
高身長のその男は、少しだけ口を開けて、アラジンを見下ろしていた。
前髪が長くてもわかる、その冷たい氷点下の瞳に。
男は足で人形の破片をギャリ、とすり潰しながら小さく口角を上げた。
「残念だねェ、僕が早かったカナ。」
だがアラジンは怯むこと無く、ゆっくりと立ち上がって、至近距離ながらもその男を見上げた。
「君は？」
「この人形はね、あのクズだったヤツだよ。手を借りてしまったのは本当にウザいけど、ありがたく貰っておいた。
君はコレを壊しに来たみたいだけど、もう手遅れだね。次目が覚める時にはAはもういないよ」
男はアラジンの問に当たり前のように無視をしながらそう言った。
「ッていうか、もう死んでるけど。」
ずいっ、と顔をすぐ近くに持ってきて、男は低い声でそう言いながら前髪から覗くその目を見開きアラジンの目を見つめた。
アラジンはただ視線は合わせぬまま目をゆっくりと見開いた。
動けぬアラジンを、男はその筋肉質な腕で押すと、アラジンはバランスを保てず尻もちを着いた。
「「マギ」でもやっぱり、間違えることッてあるんだァ。だから、信じられないよね。
「守る」とか、そう言う薄っぺらい言葉もさ？」
男はアラジンを冷たい目で見下ろして言う。
『私を▲▲▲が守るから、私は▲▲▲を守るのよ。』
男の頭に流れるのは”とあるマギ”と、とある少女が楽しそうに話している光景。
そのマギが言った言葉を思い出し男は顔を歪めた。
「でもね僕は自分が正しいとは思っていないんだよ当たり前だけど。それくらいは判断できる。なぜなら僕は何が正しくて、何が間違っているかをを知っているからだ。だからこそ僕は、自分が間違ってるってことをよく理解してるんだ。」
男は何も言わないアラジンにペラペラと語り始めた。
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氷空音(プロフ) - ももさん» ももさん！毎回コメントありがとうございます、とても励みになっています☺️頑張ります👍 (2022年3月16日 17時) (
レス) id: 5e2c75e263 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 続編おめでとうございます🎉一日に2話も出してくれて嬉しいです！無理しないでゆっくりと頑張ってくださいね！これからも応援しています‼️ (2022年3月16日 0時) (レス) @page3 id: 540177c56f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年3月14日 23時
