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2人が王など気にせず激しい擽りあいを始めそうになったので、ヤムライハがそれを全力で止めて(主にドゥニヤには話しかけにくいのでAに対してだが)シンドバッドがベッドサイドの椅子に座ってドゥニヤに説明を始めた。
Aもベッドから出てヤムライハの座るソファーに行こうとしたのだが、布団を捲った瞬間スカートを掴まれてしまったので、渋々隣に入ったままにすることにした。
「ご理解頂けましたか？シンドリア王国とマグノシュタットは、現在国交はありません。
いえ、失礼…あの国は「ムスタシム王国」とお呼びするべきでしたね。
ヤムライハも、10年前の
「うそですわ。」
ドゥニヤは平然と暗い目をして言った。
「その娘は、学院創始以来の天才と呼ばれた魔導師よ。学院が手厚く育て、また厳しく管理していたはず。
それを、モガメット学長が手放すはずございません。」
「それは、我々が手を尽くしましたから…
この国は、そのような国から脱出してきた者や、住処を追われた難民たちを全力を上げて保護しているのです。ですから安心してください…
姫、あなたをマグノシュタットへ引渡しはしません…決して。」
ドゥニヤの手を取り微笑むシンドバッドの手をビシッッとたたき落としたのはヤムライハだった。
「そ…そのお方をどなただと思ってるんです！その方は……その方はですねぇ！？」
口をぱくぱくとして震えるヤムライハ。
そしてドゥニヤの視線にハッとして、振り返り指を組んでおず…と話だした。
「お……王女様……私は王家に忠誠を誓っておりました…あの
しかしどうか今は、私の主をお信じください。決してあなたを再び害しは致しません…！」
「……」
ドゥニヤは膝をつきそう頼み込むように頭を下げるヤムライハを黙って見下ろしていた。
自然と手が握られて、Aはドゥニヤを横目にその手を握りしめた。
バタン。
部屋から出てきたのはシンドバッドたち。
そこにはAの姿もあった。
「私も行くね」とドゥニヤの手を握り掴まれた手を離す時、縋るような目で黙って見つけてきたドゥニヤ。
けれどひとりで考える時間も必要だろうと思ったAは、心を鬼にしてギュッと目を瞑り、布団から降りてシンドバッドの後ろにたたたっとついて行った。
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氷空音(プロフ) - ももさん» ももさん！毎回コメントありがとうございます、とても励みになっています☺️頑張ります👍 (2022年3月16日 17時) (
レス) id: 5e2c75e263 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 続編おめでとうございます🎉一日に2話も出してくれて嬉しいです！無理しないでゆっくりと頑張ってくださいね！これからも応援しています‼️ (2022年3月16日 0時) (レス) @page3 id: 540177c56f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年3月14日 23時
