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だが様態は悪化してゆく。アリババのアザはじゅくじゅくと広がってゆき呼吸も荒くなる。
それとは反対にAはすやすやと眠っているだけだったが、突然目を開くと、ゆっくりと起き上がり、どこか遠くを見つめて発したのだ。
「逃げなくちゃ……」
するとAはよろつきながらも立ち上がり、魔法陣から出ようとするが、アラジンが名を呼ぶと共にスパルトスに掴まれて地面に押さえつけられた。
するとAは涙をぼろぼろと流しながらスパルトスの肩を掴み、バタバタと暴れるのだ。
「離して離して離して！！！逃げなくちゃ、逃げなくちゃ！！
じゃなきゃ、み、みんなが、、、があ"？
あ？ん？……へへ…んぁ？
違う、そんなことしなくて、、余計なことは、、え？違う違う、みんな、守らなくちゃ…逃げなくちゃ……！離れなくちゃ……！」
その時のAは見るに堪えないものだった。
精神がおかしくなってしまったように、Aは違う、違うと繰り返し、暴れたかと思えば一瞬、はたと止まりそしてまた暴れ出す。
こんなに混乱し、暴れ、何から何まで「ぐちゃぐちゃ」としたAは初めてだった。
アラジンは思う。ああ、お姉さんはみんなを傷つけるのがいちばん怖いのだと。そして、それが怖くなくなる瞬間も、怖くてたまらないのだと……
「なんで！なんでなんで！私…皆を……
壊さなくちゃいけないのに……」
「！」
きっとこれも、呪いのせいなのだろう。
だが、その見過ごせぬ発言も、彼女は涙でぐちゃぐちゃの顔をしてスパルトスの目を見つめ発したのだ。
スパルトスは彼女を押さえつけながら、何故か自分も泣きたくなってしまった。
なぜ彼女がこんなに苦しまなければならないのか。何とそんなに葛藤しているのか。
スパルトスはぎゅっと唇を噛んで目を瞑り「離して」「あなたの為なのに」と繰り返し暴れるAをぐぐっと地面に押さえつける。
『スパルトスさん！』
『人はどんな人でも笑顔が似合うのだと思います！』
『え？ソースがついてる？そこはスマートに取ってくださいよ！師匠でしょうが！』
『ししょー！あなたのおかげで＿……』
『A』
笑顔が1番似合うのは間違いなく貴方だと、私は思っている。
『すみませんね王のようにスマートじゃなくて。』
『A……』
私は、あなたのおかげで＿…… 。
お願いだから、またあの笑顔を見せてくれ。
私を救ってくれた、あの笑顔を。
「……縛る物を、持ってきてください。」
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氷空音(プロフ) - ももさん» ももさん！毎回コメントありがとうございます、とても励みになっています☺️頑張ります👍 (2022年3月16日 17時) (
レス) id: 5e2c75e263 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 続編おめでとうございます🎉一日に2話も出してくれて嬉しいです！無理しないでゆっくりと頑張ってくださいね！これからも応援しています‼️ (2022年3月16日 0時) (レス) @page3 id: 540177c56f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年3月14日 23時
