143#So where are they? ページ4
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ゴンチャロフの前に現れた敦が身に纏うのは、芥川の黒布。虎の爪を覆った黒布が礫岩を
「行くぞ芥川」
「あぁ……消し飛ばせ」
【月下獣羅生門・
その場にゴンチャロフの絶叫が響き渡った頃、プシュキンは出口を目の前にして笑っていた。
「ヒキキ! 逃げ切った! 俺の勝ちだ! 出口だ! “持てる者”共め、俺達の恨みを受け取ってゲロ顔で死ね!」
出口から飛び出そうとしたプシュキンの目の前に、武装探偵社とポートマフィアの面子の壁が立ち
プシュキンは顔を真っ青にし乍ら驚きのあまり声も出ない。
「ほら、云った通りでしょう?」
「安直な逃走路だ。幻霧の化身たるドストエフスキーに較べ、予測が容易過ぎる」
「ば……ばかな」
「さて。貴様の所為で我々全員が死の危機に晒された訳だが、何か意見は?」
国木田を筆頭に両者の面子がプシュキンを睨み付ける。すると彼はあっさりと膝をついて謝りだした。
「許してくれ! ウイルスは今解除する! 自首もする!」
「ふむ。ならば問題ありませんね」
「あぁ、赦すか」
プシュキンは助かったと思ったのも束の間、ザッと両組織の長が一歩を強く踏み締めた。
「「そんな訳があるか」」
拳を握り締めた鷗外と福沢の制裁の一撃。
ゴスッと鈍い音が上がった。
一方、敦はウイルス異能が消えた事に気付いた。
そして、国木田は敦の報告に首を傾げていた。
――「ドストエフスキーも、Aも居ない?」
「えぇ、何処にも」
――「だが、逃走車や戦車。ヘリにも結局奴は居なかった」
その時、ゴンチャロフが喉を鳴らして笑い始めた。芥川はそれを
「何が可笑しい」
「貴方達がここに来た事自体が、主様を理解出来ない下位存在である証。“この潜窟を制圧すれば主様を捕らえられる”と、誰が一度でも保証しましたか?」
「…………真逆……。最初から……此処を訪れてすらいない……だと?」
ニヤリと笑うゴンチャロフ。
芥川はそれを「有り得ぬ」と一蹴するも、ゴンチャロフは言葉を続けた。
「ありふれたラジオ番組への楽曲リクエストが命令の符丁となっているのです」
「最初から……我々は破れていた……?」
(あ、夜鳥く____)
(____しーっ……)
(あっ……でも何で____いない……?)
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綺弌(プロフ) - Ratte*らてさん» 何回でもコメント嬉しいです(*´∀`*) リクエストの方、承りました! 頑張って練り練りしたら番外投稿しますので、またお知らせしますね! 有難う御座います!! (2018年11月26日 21時) (レス) id: 8d4a337e5e (このIDを非表示/違反報告)
Ratte*らて(プロフ) - 綺弌さん» 改めて関連ランキング2位、御目出度う御座います!何回もコメントは失礼かなと思いリクエストは控えていたのですがリクエストよろしいでしょうか……!太宰さんと夢主ちゃんがいちゃいちゃしててそれに嫉妬する夜鳥くんお願いしたいです(夜鳥くん本当に可愛いんですよ (2018年11月26日 19時) (レス) id: 112e01abc9 (このIDを非表示/違反報告)
綺弌(プロフ) - Ratte*らてさん» いつもコメント有難う御座います! 趣味とはまたすごい(笑) そろそろ書き貯めの為に少しお休みを頂こうかと考えていたりします。待って下さる読者様の為にも頑張りたいと思います。 (2018年11月26日 18時) (レス) id: 8d4a337e5e (このIDを非表示/違反報告)
Ratte*らて(プロフ) - 続編おめでとうございます!この小説を読むのが最近の1番の趣味になって来ています(笑)。更新スピードがやっぱり早くて心配ですが頑張って下さい!綺弌様を心より応援しております。 (2018年11月26日 18時) (レス) id: 112e01abc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺弌 | 作成日時:2018年11月26日 11時