お遊戯は始まった ページ10
朝練の時、マネージャーは選手より少し早めに体育館へ向かう。
私の中で睡魔が襲う。
「昨日あまり寝てないの?眠そうね」
『うーん、まあね。ゲームしてた』
ミィの心配を適当にあしらうと後ろから足音が聞こえる。
「おはよう!A、美雨!」
さつきの元気な声に眠気が吹っ飛んだ。
「おはよう、さつき」
『おはよ』
いつも通り。
この中に平坂さんはいない。
なぜかって?いっつも遅刻してるから…
「Aちゃーん!おはようっ」
…の筈なんだが。
『平…琴音ちゃん、おはよ』
あぶね、平坂さんって呼ぶところだった。
「今日はちゃんと来れたのね。嬉しいわ」
副効果音で「アナタの嫉妬にかられる顔が見れて」って聞こえたのは気の所為だろうか?
「うん!今日はバリバリ働くよー!」
えいえいおーと元気いっぱいな平坂さん。
なんか…企んでる?
まあ、私に悪影響がなければいいけど。
人間自分が1番可愛いもんだからね。
床をモップで拭いたり、ボトルの用意、ボールの用意をしているうちに選手たちは続々と登場する。
練習が開始され、私とミィはドリンクを。
平坂さんとさつきはタオルを取りに準備室に向かっていた。
『にしても、平坂さんめっちゃ焦ってたね。イケメンくんたちがミィにデレデレで』
「ふふふ、とっても愉快。嫉妬に駆られた彼女の表情は綺麗だったわ」
…ちょっと理解し難いけどまあ楽しそうだし良しとしよう。
休憩時間に入ってドリンクを配ってるが、一向にタオルが来ない。
というか平坂さんとさつきが、来ない。
『…まさか、』
様子を見に行こうと足を踏み出した瞬間。
「きゃぁぁぁあッ!!」
悲鳴が鳴り響いた。
この声はさつきではなく、平坂さんで。
私は心配に駆られて急いで準備室に向かった。
479人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
lkwisterven - 私夢主ちゃんはみぃちゃんのことお姉ちゃんっていうかと思ってた← (2019年10月5日 12時) (レス) id: a124146768 (このIDを非表示/違反報告)
CAN(プロフ) - めっちゃ面白かったんやけど!終わりなのが勿体ないくらいに!楽しく読ませてもらいました! (2017年12月29日 23時) (レス) id: 851af0ac90 (このIDを非表示/違反報告)
セイ(プロフ) - ぽきぷりさん» ありがとうございます! (2016年10月25日 17時) (レス) id: 82a62008f8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽきぷり(プロフ) - 大分遅れましたが、お疲れさまでした。とても面白かったです。 (2016年10月25日 2時) (レス) id: bb4ca612c0 (このIDを非表示/違反報告)
セイ(プロフ) - アプリコットさん» この作品にもアプリコットちゃんがwありがとう!頑張るね!w (2016年10月19日 19時) (レス) id: 82a62008f8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:セイ | 作成日時:2016年4月30日 22時