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可哀想 ページ2

赤司said


「大輝たちに?」

身に覚えがないと言うように顔を伏せる南雲美雨。

今日、久しぶりに琴音が自分から話しかけてきてくれた。

久しぶり、といっても南雲美雨、黒瀬Aが来てから話しかけてくる回数が減ったというだけなのだが。

琴音は悲しそうに言った。

ーー「美雨ちゃんが、青峰くんたちを騙してるの」ーー

と。

別に信憑性がない話ではなかった。

確かに、彼女が来てから青峰たちの様子はおかしい。

常に彼女の近くにいて、まるで騎士のような。

「君が来てから青峰たちの様子がおかしいと琴音から聞いてね。俺も、そう思っていたんだ」

「琴音が?あら、そうなの。でも、それは言いがかりではないかしら?」

「なに?」

嘲笑うかのようにニッコリと微笑む南雲美雨を睨む。

「だって、私はただマネージャーの仕事をちゃんとやって、努力しているだけ。皆はその努力を認めてくれただけじゃないのかしら?それで、責められるのは余りにも酷いわ」

悲しそうに目を伏せる南雲美雨に少し心が痛んだ。

彼女が言うことにも一理ある。

俺は南雲美雨がマネージャー業をサボった所など一度も見ていないのだから。

だが、それでも…

「琴音が、君を怯えている」

そうだ。

琴音が悲しんでいた。

彼女は優しく弱いから守ってあげなくてはならない。

それだけで、理由は十分じゃないのかーー?

俺を頼ってくれた。

他でもない。俺を、

「ふふ、怯えていた…ねぇ。貴方は彼女が自分に頼ってくれたから喜んでいるのかしら?」

「!」

図星をつかれ、言葉が出ない。

その次に南雲美雨が言ったことは俺をさらに混乱させるものだった。








「ーー可哀想ね、貴方」

「は?」

可哀想?俺が?

何故?

「貴方も気付いているはずでしょうに。平坂琴音の心は自分ではない、他人に向けられているということを」


「…ーーめろ、」


「嗚呼、哀れね。知っておきながら現実を受け止められず瞑想で自分が好きなのだと言い聞かせてる」

「黙、れ…」

そんな俺の言葉も無視して南雲美雨は相変わらずの微笑みを浮かべていた。

彼女のために→←選手とマネージャー



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lkwisterven - 私夢主ちゃんはみぃちゃんのことお姉ちゃんっていうかと思ってた← (2019年10月5日 12時) (レス) id: a124146768 (このIDを非表示/違反報告)
CAN(プロフ) - めっちゃ面白かったんやけど!終わりなのが勿体ないくらいに!楽しく読ませてもらいました! (2017年12月29日 23時) (レス) id: 851af0ac90 (このIDを非表示/違反報告)
セイ(プロフ) - ぽきぷりさん» ありがとうございます! (2016年10月25日 17時) (レス) id: 82a62008f8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽきぷり(プロフ) - 大分遅れましたが、お疲れさまでした。とても面白かったです。 (2016年10月25日 2時) (レス) id: bb4ca612c0 (このIDを非表示/違反報告)
セイ(プロフ) - アプリコットさん» この作品にもアプリコットちゃんがwありがとう!頑張るね!w (2016年10月19日 19時) (レス) id: 82a62008f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セイ | 作成日時:2016年4月30日 22時

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